ブランド・パーパスの存在意義とは?
ブランド・パーパス(Brand purpose)はこの10年、熱く議論が交わされたマーケティングトピックの一つです。成長のためのビジネスモデルだともてはやされた一方で、ばかばかしい戦略だとこき下ろされたりしてきました。
ブランド・パーパスに関する議論は、次のような推論が火に油を注ぎ、絡み合って盛り上がりました。一つ目は、ミレニアル世代は広告に影響されず、大手機関を嫌っている、そして二つ目は、世界がオンラインに向かうペースはブランドのチャンスと直接比例するということです。そしてこの関連性はブランドマーケティングの作戦を書き換えるというところまで、ビジネス・アカウンタビリティを向上させてきました。
どちらの推論も丁寧に読み解かれ、具体性にかける部分が露見してきました。いま、ブランド・パーパスのコンセプトについて、そして、本当にブランドの成長を促すのは人々であるという見地から一から精査するにはよい時期だと思われます。
行動の面で、人々は褒めるより貶す傾向があります。今年、グローバルブランドはオンラインのコンテンツで痛い目に合いました。そして、インターネット上で起こることは、インターネット上に残り、よくないことも何度も蒸し返され、失敗広告まとめとしてシェアされました。ソニーは10年以上前の道徳的に不適切だった屋外広告をこのようなまとめで、最近の他社の例とともに再度使われました。