どこの国でもグローバルビジネスの共通言語は英語 - イプソス「Global @dviser調査」より

グローバル・マーケティング・リサーチ会社のイプソスは、世界26カ国でビジネスで利用する言語に関する調査を実施いたしました

主な調査結果

  • ビジネスマンの10人に3人(27%)は、外国人とのコミュニケーションが必要な環境で働く
  • 外国人とのコミュニケーションが必要なビジネスマンは、日本では9%で調査対象国中で最下位。トップはインドで59%。
  • 10人に7人(67%)がビジネス上の外国人とのコミュニケーションで英語を使用

調査概要

調査実施機関
イプソス
実施時期
2012年4月3日~17日
調査手法
イプソス・オンラインパネルシステムにより世界24カ国で毎月実施するGlobal @dviser調査(今回は通常の24ヵ国にシンガポール、香港を加えた26カ国で調査を実施)
対象国
26カ国(アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イギリス、香港、ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、シンガポール、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、米国)
対象者
カナダ及び米国では18歳~64歳、その他各国では16歳~64歳の対象者13,644人
各国1000人以上が回答
*アルゼンチン、ベルギー、インドネシア、メキシコ、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、スウェーデン、トルコ、香港、シンガポールでは各国500人以上

 

 

グローバル調査会社のイプソスが世界26カ国で実施した調査によると、世界のビジネスマンの10人に3人(27%)は、国外に在住する外国人とビジネス上のコミュニケーションが必要な環境で働いていることがわかった。日本ではそのような環境で働くビジネスマンは9%で、今回の調査対象国中、最下位であった。

 

 

グローバル化が進む労働環境

今回の調査で、対象国26カ国のビジネスマンの10人に3人が「国外に在住する外国人とのコミュニケーションが必要な仕事に就いている」と回答した。その比率がもっとも高かったのはインドで59%であった。シンガポール(55%)、サウジアラビア(50%)、香港(44%)、南アフリカ(42%)がそれに続いた。日本は9%で対象国中で最下位であった。日本のほかに比率が低い国はロシア(13%)、ポーランド(14%)、ハンガリー(14%)などであった。全体で見ると外国人とのコミュニケーションが必要なビジネスマンの特徴は、高学歴(38%)で、世帯年収が高く(33%)、35歳以下(31%)との結果が出た。

 

 

英語が共通言語

外国人とのコミュニケーションが必要な環境で働くビジネスマンの共通言語は英語である。10人中7人(67%)が「英語が共通言語だ」と回答した。高年収(74%)、高学歴(73%)の層でその傾向が強い。地域別に見ると、英語を共通言語としているのは北アメリカ(76%)で最も多く、ついでアジアパシフィック(72%)、中近東およびアフリカ(67%)、ヨーロッパ(63%)が続き、ラテンアメリカは33%に止まった。

今回調査対象となった26カ国中22カ国で主流の共通言語は英語だ。英語が主流でない国々はラテンアメリカに多く、アルゼンチン(53%がスペイン語と回答)、ブラジル(53%がポルトガル語と回答)、メキシコ(46%がスペイン語と回答)で、ほかの地域ではロシア(48%がロシア語と回答)が挙げられる。

英語に大きく水を開けられた形にはなるが、共通言語の第2位はスペイン語であった。全体の5%が外国人とのコミュニケーションの共通言語としてスペイン語を挙げた。それに続いたのは標準中国語(4%)、フランス語(3%)、ドイツ語、アラビア語、ヒンディー語、イタリア語、ロシア語(各2%)であった。

標準中国語を共通言語に挙げた比率が高いのは中国(21%)であったが、それでも10人に6人(63%)は英語を共通言語に挙げた。この傾向はフランス語にも見られる。フランスではフランス語を共通言語に挙げた比率は30%、ベルギーでは28%と高かったが、英語はそれを上回った。フランスでは62%、ベルギーでは56%のビジネスマンが共通言語は英語だと回答した。

 

 

英語学習は成功への鍵?

今回の調査では、外国人とのコミュニケーションが必要な環境で働くビジネスマンの過半数(61%)は、自分の母語ではない言語でコミュニケーションをすると回答した。高学歴(68%)で35歳以下(67%)の層に特にこの傾向が見られた。地域別にはアジアパシフィック(68%)、中近東・アフリカ(67%)で比率が高かった。  母語が英語だと回答したのは4人に1人(24%)で最も割合が高く、次いで広東語(8%)、スペイン語(7%)、標準中国語(6%)、ヒンディー語(5%)、フランス語(5%)であった。

どこの国でもグローバルビジネスの共通言語は英語

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