Data Dive: パーマクライシスの中、楽観主義は打撃を受ける
5つのインフォグラフィックスで、インフレ、パンデミック、戦争が世界中の人々の心に及ぼす影響について考察します。
またしても、我々は窮地に立たされているようです。
最近、オーストラリアやトルコの人々は、打撃を受けては避け、受けては避けてを繰り返していますが、一向に止む気配はありません。
まず、2020年初頭に新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、経済的な不安が広まりました。その後、各地で経済が回復し始めると、インフレが始まりました。そして、2022年初頭、世界がようやく好転したと思われた矢先、ウクライナ侵攻により世界はさらなる混乱に陥りました。現在、国際通貨基金(IMF)は2023年に世界経済の3分の1が不況に陥ると予想しています。
グローバル予測レポートを振り返ってみると、イプソスのGlobal Advisor オンライン調査プラットフォームで実施した調査で、新年を迎えた人々は、コリンズ英語辞典が最近定義した単語「Permacricis パーマクライシス」のさなか、かなり疲弊していることがわかります。
- 2022に別れを告げる
当然のことながら、2020年(世界的なパンデミックが最初に宣言され、世界がロックダウンの中で大停滞した年)は、グローバルの平均で90%が自国にとって最悪の年であったと回答しています。その後、2021年にはその数字は77%にまで下がり、2022年には73%となりました。新型コロナウイルス危機の1年目から大きく改善されたとはいえ、自国は厳しい状況にあると考える人の割合は、依然としてパンデミック前のレベルを上回っています。
- 分岐点
パンデミックの最初の2年間は、実は1年先に対する楽観的な見方が、2018年と2019年に比べてわずかに高かったのです。しかし、曲げられるのは壊れるまでです。2023年3月11日のパンデミック3周年と、2023年2月24日のウクライナ紛争1周年に先立ち、グローバルの平均で、今年は前年より良くなると考える人が少ないことは、それほど衝撃的ではありません。
- 核の選択肢
2023年のグローバル予測によると、ウクライナでの残酷な戦争が長引く中、世界のどこかで核兵器が使用される可能性に対する懸念が著しく高まっていることがわかりました。しかし、事態が破滅的に拡大することへの明確な懸念の中で、5人に2人(世界平均で40%)は、東ヨーロッパにおける紛争が今年中に終結することを切望しているのです。
- プレッシャーのもとで
一方、あらゆるものの価格が高騰しているため、ほとんどの人は生活費の危機がすぐに収まるとは思っていないようです。世界の大多数の人(75%)が、物価上昇のスピードが2023年の所得を上回り続けると予想しています。さらに、多くの人が、今年はインフレ(75%)と金利(74%)がさらに高くなると予想しています。
- 上がるものは必ず下がる
世界中の中央銀行は、ハードランディングを起こさずに物価を下げようと、もう何ヶ月も前から努力しています。そうした努力にもかかわらず、多くの人々が、インフレを止めるといくつかの国で不況が始まるかもしれないというIMFや他の専門家の意見に同意しているようです。株式市場の暴落を予想する人の割合は、36カ国の平均で、前年の35%から50%に急増しています。また、3人に2人強(世界平均で68%)が2023年には失業率が上昇すると考えており、半数近く(46%)が自国がIMFからの緊急資金で救済されなければならないほど悲惨な状況に陥る可能性があると考えています。