セレブが経営する化粧品市場に対する消費者の声

世界の美容業界は、混乱に見舞われることが少なくありません。近年では、COVID-19の大流行が、店頭販売に大きく依存していた美容ブランドを震撼させました。しかし、営業停止やサプライチェーンの混乱にもかかわらず、業界は成長を続けています。ある最近のレポートでは、世界の化粧品市場規模は2030年までに4,804億米ドルに達し、企業の年間成長率（CAGR）は5.1％に達すると予測しています。しかし、消費者がスキンケアやTikTokのメイクアップチュートリアルに夢中になることで、利益を得ているのは業界大手（その多くは2021年に2桁の成長を報告しています）だけではありません。

セレブリティが経営する化粧品ブランドは、特にソーシャルメディア上などの私たちの目に触れるところで次々と誕生しています。キム・カーダシアンやヘイリー・ビーバーなどの大スターは最近、消費者向けのスキンケアブランドを立ち上げ、ハリー・スタイルズやファレル・ウィリアムスなどの男性セレブは、自身のブランドでメンズやユニセックスの美容市場に参入しています。

Synthesioの新しいレポートでは、米国、英国、フランスの53のブランドに関するオンラインでの会話を追跡し、消費者の本音を探りました。 Synthesioの AI対応消費者情報プラットフォームは、有名人のメイクアップ、スキンケア、ヘアケアのブランドやトレンドに関する150万件以上の英語のみの言及を収集・分析しました。ここでは、その結果をご紹介します。

ソーシャルメディアユーザーは影響よりも疲労感を感じている

過去12ヶ月の間に、ソーシャルメディア、ブログ、フォーラムにおいて、セレブの化粧品ブランドに関するオンライン会話の総量は22%増加しました。しかし、誰もが新しいスキンケアやメイクアップに盛り上がっているわけではありません。セレブやそのブランドがオンラインで批判を受けるにつれ、否定的な感情が大きく高まっています。多くのユーザーは、セレブたちが自分たちが推す製品を実際に使っているかどうか懐疑的で、市場は飽和状態にあると言っています。あるコメントでは、「親愛なるセレブたちよ、最大限の敬意を表して言うのだが、どうか新しいスキンケアラインを私たちに押し付けるのはやめてほしい。私たちはそれを必要としないし、欲しくもない。あなたがそれを使っていないこともわかっている。頼むからやめてくれ」

Source: Synthesio, 07/01/2020 – 05/31/2022, public mentions in the US, UK, and France related to celebrity cosmetics brands, English only

サステナビリティは最重要課題

過去12ヶ月の間に、セレブ化粧品に関する会話の中で、サステナビリティに関する言及が26%増加しました。多くの消費者がソーシャルメディアを通じて、製品をクリーンでサステナブルな代替品に交換する方法を共有し、ブランドは#sustainablebeauty、#cleanbeauty、#greenbeautyなどのハッシュタグをつけてより多くのコンテンツを共有するようになってきています。しかし、サステナビリティは、オンライン上でネガティブな感情を抱かせる要因の上位にも挙げられています。

Synthesio トピックモデリングによる調査で、サステナビリティ関連の会話におけるトップテーマは、無駄なパッケージング、プラスチックとゴミの処理、セレブの欲望であることが明らかになりました。ソーシャルメディアユーザーの中には、セレブが主張するサステナビリティの正当性を疑う人もおり、また、多くの化粧品ブランドが存在することによる環境への影響を懸念する人もいます。あるツイッターユーザーは、「多くのセレブが『サステナブル製品』の販売に軸足を移しているが、その主張は乱暴でサプライチェーンの透明性はゼロだ。これは、（私も含めて）もっと精査されてしかるべきことだと思う。」と述べています」

メイクアップ、スキンケア、ヘアケアのトップブランドのランキングや、セレブの化粧品ブランドについての詳しいインサイトは、こちらのレポートをご覧ください。ダウンロードは こちらから

ソーシャルインテリジェンスを使った業界トレンド、ブランド、競合他社の追跡についてもっと知りたいですか？当社のセールスエンジニアによる デモをリクエスト してください。