世界が懸念していること - 2022年10月

インフレは7ヶ月連続で世界最大の懸念事項であり、42%が懸念しています。

生活費は依然として世界的に最大の懸念事項であり、10人に4人以上(42%)がインフレを自国に影響を及ぼす最大の懸念事項の1つとして選択しています。

インフレは、「世界が懸念していること調査(What Worries the World)」において、過去7ヵ月間、世界の懸念事項のトップであり、物価の上昇に対する懸念は10月にさらに2ポイント上昇し、懸念のレベルは15ヶ月連続で上昇しています。

イプソスが毎月実施している「世界が懸念していること調査(What Worries the World)」では、10年分のデータをもとに、一般の市民が現在最も重要な社会問題や政治問題は何であると考えているのかを調査し、最新のスコアとその背景を探ります。今ウェーブは、2022年9月23日~10月7日に実施されました。

主な調査結果

  • インフレは7ヶ月連続で世界の懸念事項の第1位となり、42%が現在自国が直面している最大の懸念事項のひとつと回答(2022年9月比2ポイント増)。
  • アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、英国、ハンガリー、ポーランド、サウジアラビア、韓国、米国、トルコの13カ国は、インフレを最大の懸念事項として挙げている。
  • ポーランドのインフレに対する懸念(70%)は、2020年のピーク時の新型コロナウイルスに対する懸念より高くなっている。
  • すべての国においてインフレへの懸念に続いて、貧困/社会的不平等(32%)、失業(27%)、犯罪と暴力(26%)、金融/政治腐敗(26%)が世界の懸念事項の上位5位を占めている。
  • 気候変動は、世界平均で 17%が懸念しており、18の懸念事項の中で7 位にとどまっている。
  • 新型コロナウイルスに対する懸念は、2020年に項目として追加されて以来最も低くなった。今月、新型コロナウイルスを懸念事項として挙げた人は10人に1人(10%)にとどまり、今年1月から25ポイント減少した。
  • わずか8カ月前の2月には、世界の懸念事項のトップであったにもかかわらず、パンデミックは現在、懸念事項の13番目に挙げられている。
  • 3人に2人(64%)が自国は間違った方向に向かっていると考えており、ペルーでは89%、アルゼンチンでは88%に上っている。


インフレ

インフレは世界最大の懸念事項であり、10人に4人以上(42%)が自国に影響を及ぼす最大の懸念事項の1つとして挙げています。10月のインフレ率は2%上昇し、15ヶ月連続で上昇しています。インフレは、過去7ヶ月間、18の懸念事項の中でトップでした。

物価上昇への懸念は、20%が問題視していた今年の初めから2倍以上になっています。昨年の今頃はインフレを懸念している人は16%しかおらず、1年半前の2021年4月にはその数字はわずか10%でした。現在では、2人に1人以上がインフレを懸念している国が6カ国あり、アルゼンチンでは66%、ポーランドでは70%に上ります。英国は9月以降、懸念が最も大きく減少(-13ポイント)しましたが、依然として同国の最大の懸念であることに変わりはありません。10月には、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、英国、ハンガリー、ポーランド、サウジアラビア、韓国、米国、トルコの13カ国がインフレを懸念事項のトップに挙げています。

気候変動

ほぼ5人に1人(17%)が、気候変動は自国に影響を与える最重要課題の1つであると回答しています。

フランスはこれまで気候変動に対して最も懸念を抱いている国でしたが、今月は7ポイント減少し、27%となりました。過去 2 ヶ月は最も高いスコアを記録していました。現在、貧困と並んで懸念事項の第3位となっていますが、43%のインフレに対する懸念には及びません。

ドイツ(33%)が最も懸念を抱いている国となりましたが、その水準は先月から変化していません。ドイツ国内では、貧困、インフレに次いで3番目に大きな懸念事項となっています。

カナダは 9 月から増加し、4ポイント上昇 の 29%となり、現在 2 位となっています。気候変動は、現在カナダで3番目に高い懸念事項となっています。オーストラリアは、4分の1強(27%)が懸念しており、9月より5ポイント減少しています。

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスは、2020年4月に18の懸念事項のリストに追加されて以来、最も低い水準にあります。10人に1人(10%)が自国に影響を及ぼす課題として挙げ、9月から2ポイント減少し、13位まで下がりました。

日本(29%)は依然としてトップであるものの、その懸念レベルは11ポイント低下し、もはや国の最重要課題ではなくなりました。この懸念レベルは、昨年のこの時期から21ポイント低下しています。韓国(14%)も9月から11ポイント減少しており、タイ(17%)も8ポイント減少しています。マレーシア(14%)は10ポイント減少しています。

英国(10%)は、先月最低値を記録したものの、3ポイント微増しています。スウェーデン(3%)は、9月以降3ポイント減少し、最低記録(今年7月)に並びました。

国家間の軍事衝突

国家間の軍事衝突(11%)は、先月から3つ順位を上げ、18の懸念事項の中で11位となっています。懸念は世界的に3ポイント上昇し、今や新型コロナを抜いた懸念事項となりました。

ポーランドとドイツは、この問題が調査対象に加わった4月以来、一貫して最も懸念の多い国です。両国の数値は、9月以降5ポイント上昇の動きとなっています。ポーランドでは、インフレに次いで2番目に大きな懸念事項となっています。しかし、2022年4月の数値と比較すると、6ポイント下がっています。

スウェーデン(19%)、オランダ(18%)ともに、直近 1 ヶ月で11ポイント上昇 と大きく跳ね上がっています。オランダではトップ5には入っていませんが、スウェーデンではヘルスケアと並んで4位にランクインしています。 

経済への注目

自国の現在の経済状況を「良い」と回答したのは32%で、前月からやや減少(-1ポイント)しました。

インドでは10人に8人以上(81%)が自国の現在の経済状況を「良い」と回答し、2017年8月(82%)以来の高いスコアとなりました。

一方、「良い」の回答が2桁減少したのは、インドネシア(-12ポイントで52%)とハンガリー(-11ポイントで12%)の2カ国です。

ドイツとスウェーデンは減少傾向が続いており、ドイツ(今月は41%)は2010年6月以来の最低値を、スウェーデン(今月は43%)は過去最低値を記録しました。


本調査について

イプソスの「世界が懸念していること What Worries the World調査」は、10年を超えるデータをもとに、世界29カ国の市民が現在最も重要な社会問題や政治問題は何であると考えているのかを調査し、最新のスコアとその背景を探ります。

この世界29カ国の調査は、2022年9月23日~2022年10月7日に、カナダ、イスラエル、マレーシア、南アフリカ、トルコ、米国の18~74歳、インドネシア、タイの20~74歳、その他21カ国では16~74歳の成人を対象に、30,506人のオンラインインタビューを実施しました。

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