「AI活用の“今”を知り、“次”を創る。」イベントレポート

12月4日(木)、異業種から全15社の22名が参加し、マーケティング・リサーチにおけるAI活用の最新情報について共に学び、意見を交換しました。

 
内容

  • マーケティング/リサーチ現場におけるAI活用の“今”を知る共有セッション
  • イプソスのAI活用・AIソリューション紹介
  • ネットワーキングタイム
イベント内田さんご挨拶

 

マーケティング・/リサーチ現場におけるAI活用の“今”を知る共有セッション

 

Ipsos.Digitalの日本事業をリードする榎本は、AIの進化が産業革命に匹敵するほどのインパクトを持ち、マーケティング・リサーチの現場に大きな変化をもたらしていることを受け、現状や課題・期待を語り合う場として本イベントを企画したと述べました。

 

マーケティング・リサーチ業務でのAI利用頻度「週に数回以上」76%、今後の利用意向「非常に利用したい」が8割と前向き

イプソスは事前に、企業のマーケティング・リサーチ担当者を対象とした「マーケティング・リサーチ業務におけるAI活用に関する調査」を実施し、調査結果をイベントで紹介しました。AI利用頻度・今後の利用意欲が高いことや、要約・情報収集・翻訳など効率化目的での利用が多いこと、一方でプロンプト作成やAIサービス選択の難しさ、情報の精度・信頼性への懸念が課題となっていることを説明しました。

マーケティング・リサーチ業務でのAI活用頻度まとめ、週に数回以上が約8割を超える。

 

異業種間・イプソスとの活発なグループディスカッション

参加者同士のグループディスカッションでは、AIの現状と将来の活用可能性について、非常に活発に意見が交わされました。

効率化だけでなくクリエイティブや文化背景の理解に活用できることへの期待のほか、現段階でのAIの精度・信頼性への懸念、AIと人間の協働の重要性などが議題に上がりました。

グループディスカッションは大いに盛り上がり、「他社のAI活用について知れて良かった」「リサーチ会社も活用したい」「AIペルソナで反応を見たい」などの反響がありました。

 

イプソスのAI活用・AIソリューション紹介

イプソスでは全社員の98%がAIを活用、日本オフィスではMAU(monthly active user)が82%とグローバルを上回る

イプソスでAX推進チームを担う山崎は、イプソスのグローバル全社員約20,000人のうち98%が社内AIツールを業務で活用していること、日本オフィスではMAUが82%とグローバルよりさらに高い利用率を示していると説明しました。

さらに、イプソスがグローバルで17種類、日本で8種類のAIソリューションを展開していることや、エージェント型AI分析環境「Promptly」を開発中であることは、参加者から大いに注目されました。

 

・短時間で広告のクリエイティブ評価を実現する「Creative|Spark AI」
イプソスの広告開発/評価領域担当の嶌田は、AI×HI(人間の知能)を体現するイプソスの広告評価ソリューションCreative|Spark AIを用いた、自主調査実績を紹介。嶌田は「効率性」と「消費者との共感」の両立の必要性を強調しました。

 

・ペルソナとの対話でターゲット消費者を深く理解する「PersonaBot」
イプソスの新製品開発/売上予測領域担当の小田は、イプソスのPersonaBotの具体的な機能についてデモを交えて紹介し、参加者の関心を集めました。

小田は、PersonaBotは対話を通じて様々な質問に対応し、ターゲット消費者の理解を深められること、1対1の会話に加えて複数人のペルソナからなるフォーカス・グループを再現できる機能を説明しました。また有効なペルソナを生成するためには、属性・ニーズ・モチベーション等のデータをできるだけ詳細にインプットする必要があると述べました。

 

・新製品開発を促進する「InnoExplorer AI」
イプソスの新製品開発/売上予測領域担当の中島は、イプソスの豊富な製品開発データベースをもとにコンセプト・アイデア生成を可能にする「InnoExplorer AI」について説明しました。また、HI(人間の知能)を学習させた上で、即時に製品テストを行うAI合成データについても紹介しました。

これらのイプソスのAIソリューションの紹介を受け、参加者からは「実際のソリューションを知れて良かった」という声が寄せられました。

 

Q&Aセッションにおいて、特にPersonaBotが参加者の注目を集める 

Q&Aセッションでは、特にPersonaBotに関する質問が多く寄せられました。

まず、PersonaBotに最適なデータ入力の内容について尋ねられ、カテゴリーニーズ、モチベーション、使用オケージョンの3要素が重要であると示しました。また、ペルソナのセグメンテーションが有効であると判断する基準についても質問され、入力データの具体性やプロンプトの質が鍵となることを説明しました。定性調査の結果と比較・検証することでペルソナの精度を高めることも可能です。

新製品開発AIに関しては、データベースのカテゴリーについて質問があり、主に消費財と耐久財に大別されるが、カテゴリーよりも市場の競争状況が評価に影響すると説明しました。

 

ネットワーキングタイム

イベントのネットワーキング風景

 

今回のオフラインイベントは、コロナ禍を経て約5年ぶりの開催となりました。ネットワーキングでは、異業種間・参加企業とイプソスの間で活発に意見交換や名刺交換が行われ、会場は大いに盛り上がりました。
今回のオフラインイベントは、マーケティング・リサーチ業務でのAI活用に関する知見を共有し理解を深めるだけでなく、企業同士の関係を深める有意義な時間となりました。

 

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