29か国の半数が自国は不況下にあると考えている

イプソス グローバルインフレモニターの最新の調査によると、29カ国中26カ国で、自国が不況に陥っていると考える人が、そうではないと考える人を上回ることが明らかになりました。ほぼ3分の2が、今後1年間はインフレが続くと予想し、3分の1の人が可処分所得が下がると予想しています。

主な調査結果:

  • 人々の景況感は低迷しており、自国が不況に陥っていると考える人が、そうでないと考える人を上回っている。
  • グローバルの平均で 33% が経済的に「なんとかやっている」と回答し、さらに 28% が経済的に困難な状況だと回答。
  • 10 人中 7 人近くが、今後 6 か月の間に食料品の買い物、光熱費、その他の日用品への出費が増加すると予想している。
  • ほぼ 3 分の 2 (63%) が、自国のインフレ率が今後 12 か月で上昇すると予想している。
  • 世界の人々は、生活費の上昇の要因として、世界経済の状況、自国の金利、自国政府の政策を挙げる人が最も多く、それぞれ 10 人に 7 人以上がそのように回答している。 3分の2弱はロシアのウクライナ侵攻と企業の過剰な利益を挙げている。

イプソス グローバルインフレモニターの最新版では、世界各国の人々の間で経済に対する悲観的な見方が続いていますが、前回と比べると多くの国でその傾向が緩和され始めていることがわかります。

依然として悲観的な経済の見通しは続く

現在テクニカルリセッション(実質GDP成長率が2四半期連続でマイナス)に陥っている国はほとんどありませんが、 29か国の平均で市民の49%が自国は不況に陥っていると回答し、そうでないとの回答はわずか26%でした(さらに26%はわからないと回答)。韓国(79%が経済的不況に陥っていると回答)、ハンガリー(78%)、トルコ(74%)を筆頭に、9か国で過半数を超えています。オーストラリア、シンガポール、オランダの3カ国のみがその反対の意見を示しており、ドイツではバランスの取れた意見が見受けられます。

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これらの国では、10 人に 6 人が何らかの経済的プレッシャーを感じており、この中には、経済的にやりくりするのが難しいと回答した 10 人に 3 人 (28%) 、さらに何とかやっていけると回答した 33%が含まれます。 2022年4月以降にモニターに参加している多くのヨーロッパ諸国では、生活するのが「非常に、またはかなり困難」だと感じる割合が上昇しており、英国では20%から26%、ドイツでは16%から24%、フランスでは22%から30%となっています。一方トルコでは、困難を感じる割合は2022 年 4 月の 66% から 2023 年 4 月には 47% に減少しています。

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インフレは依然として世界の人々にとって重大な懸念事項であり、29 か国中 63% が今後一年間はインフレが進むと予想しています。この予想が最も高いのは南アフリカ (83%)、アルゼンチン (78%)、シンガポール (77%) ですが、全ての国で少なくとも半数の人々がこのような状況になると予想しています。さらに、ほとんどの人が少なくとも1年間はインフレ率が通常の水準に戻らないと予想しています。 46%がインフレ率が正常に戻るのは少なくとも12カ月後と回答しており、スウェーデン(64%)、オランダ(60%)、英国(60%)では、インフレ率の低下は緩やかだろうという見方です。支出の増加に対する予想も高くなっています。 29 市場の 10 人に 7 人が、今後 1 年間で食料品への出費が上昇すると予想しており (71%)、同様の割合で、電気やガスなどの公共料金 (68%) や、その他の家庭での支出が増えると予想しています ( 67%)。韓国、日本、ブラジルを除くすべての国で、少なくとも10人に6人が、今後1年間に食料品の価格が上昇すると予想しています。この予想は、英国 (82%)、アルゼンチン (81%)、オーストラリア (79%)で最も高くなっています。

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しかし、多くの市場で悲観的な見方が和らぐ兆しがある

非常にネガティブな見通しにもかかわらず、インフレモニターの4つのウエーブのデータからは、2022年に比べ、世界の人々の経済の見通しに対する悲観的な見方が和らいでいることが見受けられます。

  • インフレ上昇への予想は、調査対象国のほぼ全てでこれまでよりも低い:2022年4月~2023年4月にかけて、インフレが上昇すると予想する割合は、ドイツで28ポイント(81%から53%)、英国で26ポイント (85% ~ 59%)、イタリアでは 23ポイント (75% ~ 52%)低下した。
  • 可処分所得の減少に対する予想も和らいでおり、英国の46%は依然として今後一年間の可処分所得の減少を予想しているが、これは昨年4月の60%から低下している。トルコではさらに大きな変化が見られ、可処分所得の減少予測は過去1年間で24ポイント低下した。
  • また、食料品の買い物を含む他の支出分野に関しても、増加予想は低くなっている。 10人に7人が一年間で食料品代が上がると予想しているが、これは多くの国で2022年の時点よりも低くなっている。例えば、ドイツでは2022年4月~2023年4月にかけて食料品代上昇への予想が17ポイント低下(85%から68%)したほか、スペインとイタリアでは11ポイント低下し、ポーランドとトルコでは10ポイント低下している。この期間に調査された11カ国のうち、食料品のコスト上昇に対する予想の低下が見られなかったのはオーストラリアのみとなった。

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価格上昇を引き起すものは何か?

生活費の上昇には世界的要因と国内的要因の両方があると考えられています。 29の市場全体で、10人に7人が、価格上昇の大きな原因は世界経済の状況(73%)、自国の金利(71%)、自国政府の政策 (70%)にあると考えています。

これは、ロシアのウクライナ侵攻(64%)、企業の過剰利益(63%)、または新型コロナウイルスのパンデミックの影響(57%)についての同様の回答よりも高くなっています。賃金の引き上げを要求する労働者(53%)と国内への移民(50%)は、今回の調査における8つの潜在的なインフレ要因の中で、物価上昇に大いに、またはそれなりに貢献しているとの見方が最も低くなっています。

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生活費上昇の原因として、国内的なものと世界的なものを第一に挙げる国は、ほぼ均衡しています。 14 の市場では、より「国内的」な要因が上位を占めています。この中には、国の金利が生活費上昇の最大の要因であるとされている 11 か国(韓国、南アフリカ、オーストラリア、スウェーデンなど)と、自国政府の政策が要因の上位を占めている3カ国(アルゼンチン、ハンガリー、メキシコ)が含まれています。さらに14カ国では、よりグローバルな要因として、9カ国が世界経済の状況(英国、タイ、コロンビアを含む)、5カ国がロシアのウクライナ侵攻(ベルギー、ドイツ、イタリア、日本、オランダ)を挙げています。さらにその下の選択肢を選んでいるのは 2 か国だけです:インドでは、企業が過剰な利益を上げることが生活費上昇の最大の要因であるとされていますが、トルコでは移民が最大の要因であるとされています。


本調査について

これはイプソスがGlobal Advisorオンライン調査プラットフォームを通じ世界29カ国で実施した調査の結果です。調査対象者は20,570人(米国、カナダ、イスラエル、マレーシア、南アフリカ、トルコ、米国の18~74歳、インドネシア、タイの20~74歳、シンガポールの21~74歳、その他の国では16~74歳)で、2023 年 3 月 24 日~ 2023 年 4 月 7 日に実施しました。

「世界平均(Global Country Average)」は、調査が実施されたすべての国の平均結果を反映しています。各国の人口規模に合わせて調整されておらず、総合結果(Total result)を示唆するものではありません。

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