“インフレは戻らない”と考える日本人51% 調査30カ国で最多ー イプソス生活費モニター

世界最大規模の世論調査会社イプソス株式会社(日本オフィス所在地:東京都港区、代表取締役:内田俊一)は、日本を含む世界30か国23,772人を対象とした「イプソス生活費モニター」を公開しました。調査の結果、日本人の半数以上、51%が「インフレは通常の状態には戻らない」と考えていることがわかりました。また、「今後1年間で自分の生活水準が上昇する」と考えている日本人は10%と30カ国で最も少なく、今後の生活の見通しに対して悲観的であることが明らかになりました 。

生活費モニター1
グラフ①

調査結果

調査30カ国でトップ。「インフレは通常の状態に戻らない」と思っている日本人は51%(グラフ①)

「自国のインフレが落着き、通常に戻るまでにどのぐらい時間がかかると思いますか?」という質問に対して、日本人の半数以上、51%の人が「通常の状態には戻らない」と考えていることがわかりました。これは、調査対象30カ国の中でも断トツの多さで、次点のオランダに18ポイントもの差をつけ、かつ30カ国平均26%の約2倍にのぼりました。

 

今後1年間で自分の生活水準「上昇する」と答えた日本人は10%と30カ国で最も少ない(グラフ②)

「今後1年間で、自分の生活水準はどう変化すると思いますか?」という問いに対し、「かなり上昇する」「少し上昇する」と回答した日本人は30カ国で最も少ない10%でした。逆に、「かなり低下する」「少し低下する」とネガティブに思っている人は38%と、トルコ、フランスに次いで3番目の多さとなりました。

生活費モニター②

グラフ②


■「経済的なやりくりはうまくいっている」と思う日本人は10カ月で5ポイント減少し30カ国中27番目の低さ(グラフ③、④)
「最近、経済的な管理(やりくり)は、どの程度うまくいっていると思いますか?」という問いに対し、「快適に暮らしている」「まぁまぁうまくやっている」とポジティブな回答をした日本人は全体の20%にとどまりました。これは、30カ国平均37%を大きく下回り、17ポイント差という際立って低い水準であることが明らかになりました。また、2024年11月と比較すると、その快適性は5ポイント減少していることもわかりました。

グラフ③
グラフ③

グラフ④

グラフ④

 

今回の調査結果について、イプソス株式会社代表取締役社長の内田俊一は以下のように述べています。
「本調査により、今後の物価や生活水準の見通しについて、日本は世界の中でも際立って、悲観的に感じている人が多いということがわかりました。また、昨年の11月と比較すると、その快適性が低下するなど、日々の暮らしの状況も悪化していることがわかります。国内経済の停滞感や米国による相互関税政策への懸念といった不安要素が反映されているのかもしれません。最近、日本では政権トップが変わりましたが、今後の政策に期待するとともに、日本人の期待感の変化も注視していきたいと思っています」

 

調査レポート詳細はこちらからご覧ください。

 

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