世界で最も信頼されている職業は「科学者」という事実
22カ国の16~64歳の一般人を対象としたこのオンライン調査では、科学者を最も信頼できると答えた国は日本を含む12カ国と半数以上。一方政治家を最も信頼できないと答えたのは全22カ国でした。
その他の調査結果:
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科学者が最も信頼できると答えたのは、アルゼンチン、ドイツ、ハンガリー、イタリア、日本、韓国、サウジアラビア、メキシコ、ポーランド、ロシア、スウェーデン、トルコ
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医師が最も信頼できると答えたのは、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、イギリス、南アフリカ、スペイン、スウェーデン(科学者と同率)
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教師が最も信頼できると答えたのは、ブラジル、アメリカ
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インドでは軍人、中国では警察が最も信頼できる
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半数以上が警察を信頼できると答えた国は、中国、オーストラリア、フランス、カナダ。逆に半数以上が警察を信頼できないと答えたのは、メキシコ、南アフリカ
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政府官僚を信頼できると答えた人が信頼できないと答えた人を上回るのは中国のみ(信頼できる:50%、 信頼できない:15%)
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教師を信頼できないと答えた人が信頼できると答えた人を上回るのは日本のみ(信頼できない:26%、信頼できる:18%)
グローバル信頼性指数(The Global Trustworthiness Index)
信頼する人の割合から信頼しない人の割合を差し引いたアクティブな信頼度スコアを全職業合算し、国家間で比較。
22カ国中、9カ国がプラス(全職業おしなべて信頼できる人が信頼できない人を上回る)となった一方、13カ国はマイナスとなりました。
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中国がトップ、インドが2位、カナダが3位
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スウェーデン、アメリカ、フランス、オーストラリア、イギリス、ドイツがプラスで、本調査で提示した職業を全般的に信頼している
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ハンガリー、韓国、アルゼンチンが下位3カ国。これら3カ国は本調査で提示した職業に対する信頼性が他国と比べ著しく低い
イプソス日本でコーポレートレピュテーション部門の責任者である和田潤子は以下のように述べています。
「信頼できる専門家はいなくなったと言われていますが、今回の調査では科学者、医師、教師に対する信頼性が世界中で高い事実が明らかになりました。不信感を持つ人が少ないという点では、さらに多くの職業が該当します。SNSを身近なツールとして信頼が攻撃されやすくなった今日、これだけの職業が信頼を維持しているのは頼もしいと言えるかもしれません。
信頼を傷つけるようなニュースや業界全体に逆風となるような事象が起こったとしても、それ以前に蓄積した信頼が厚ければ、逆境からの立ち直りは速くなります。信頼は、主に次の3つの効果をもたらします。
職種、業種全体に逆風が吹く状況下で信頼を維持・回復したい場合、個々の損得にこだわると問題は解決しません。個人や企業の壁を越えた活動が必要となります。」
Ipsos Thinksシリーズ の Trust: the Truth ではより詳しい内容がご覧いただけます。