魚の乱獲防止策、世界的に支持される
グローバルアドバイザー調査:漁業をより持続可能なものにするための対策が世界的に支持されています
イプソス パブリック・アフェアーズの持続可能な漁業に関するグローバルアドバイザー調査レポート
世界経済フォーラムの依頼で実施したイプソスの新たなグローバル調査によると、魚の乱獲防止を目的とした措置への圧倒的な支持が明らかになりました。世界28か国の調査対象者の約4分の3が、漁業をより持続可能なものにするための4つの措置を支持しています。
- 絶滅危惧種の漁獲を全面的に禁止 (77%)
- 店舗・飲食店での絶滅危惧種の魚の販売を禁止 (77%)
- 乱獲、超過漁獲、違法操業につながる漁業への政府補助金の禁止 (73%)
- 販売する魚種の絶滅危惧状態を消費者に知らせるよう店舗・飲食店に義務付ける(71%)
これらの4つの対策は、日本を除くすべての調査対象国の対象者の過半数に支持されています。
世界的には、「少なくとも月に1回は魚を買う」という調査対象者のほとんどが、以下のことを自分たちにとって重要だと述べています。
- 絶滅の恐れがある種に指定されていないこと (81%)
- 持続可能なように水揚げまたは養殖されていること (80%)
- 地元で水揚げまたは養殖されていること (72%)
調査結果の詳細
魚の購入頻度
「月に一度以上魚を買う」と回答した割合が高い国は、スペイン(90%)、マレーシア(89%)、ペルー(88%)、イタリア(85%)、中国(85%)である。
その割合が低い国は、ハンガリー(46%)、アルゼンチン(50%)、インド(54%)である。
マレーシア(31%)、サウジアラビア(30%)、日本(26%)、スペイン(25%)では、消費者の少なくとも4分の1が、週に数回魚を買う。
インド(32%)は魚を買わない消費者の割合が最も高い国である。
持続可能な漁業の重要性の認識
世界で、月に一度以上魚を買う人の70%以上が、特定の種類の魚を選ぶ際には、次のことが非常に、またはある程度重要だと回答しています。
- 絶滅(すなわち個体数が急激に減少している)の恐れがある種に指定されていないこと:81% (39%が非常に重要、42%がやや重要)。これには日本(38%)を除くすべての国で大多数(70%~91%)が「重要だ」と回答している。
- 持続可能なように (時間の経過とともに魚の個体数が減少しないように)水揚げまたは養殖されていること:80% (33%が非常に重要、47%がやや重要)。これには日本(40%)を除くすべての国で大多数 (73%~89%)が「重要だ」と回答している。
- 地元で水揚げまたは養殖されていること:72% (23%が非常に重要、49%がやや重要)。これにはすべての国で過半数以上(日本の52%からペルーの86%まで)が「重要」と回答している。
乱獲防止対策への支持
世界的には、以下のそれぞれの対策は、調査対象者の70%以上が強くまたはある程度支持しており、強くまたはある程度反対しているのは10%未満に止まります。
- 絶滅危惧種の漁獲を全面的に禁止:77% (53%が強く、24%がある程度)が支持。これは日本(47%)を除くすべての国で大多数(66%~91%)が支持。反対はグローバル全体で7%(2%が強く、5%がある程度)に止まる。
- 店舗・飲食店での絶滅危惧種の魚の販売を禁止:77% (53%が強く、24%がある程度)が支持。これは日本(48%)を除くすべての国で大多数(66%~90%)が支持。反対はグローバル全体で7%(2%が強く、5%がある程度)に止まる。
- 乱獲、超過漁獲、違法操業につながる漁業への政府補助金の禁止:73% (48%が強く、26%がある程度)が支持。これは日本(48%)を除くすべての国で大多数(65%~87%)が支持。反対はグローバル全体で7%(2%が強く、5%がある程度)に止まる。
- 販売する魚種の絶滅危惧状態を消費者に知らせるよう店舗・飲食店に義務付ける:71% (43%が強く、28%がある程度)が支持。これは日本(39%)を除くすべての国で大多数(60%~85%)が支持。反対はグローバル全体で8%(3%が強く、5%がある程度)に止まる。