Ipsos Views:第3回 日本人の環境意識は本当に低いのか?
第3回 「日本人の環境意識は本当に低いのか?」
環境意識調査などで、「日本人はリサイクル程度のことしかしない環境意識の低い国民だ」という結果を見たことがある方が多いのではないでしょうか。
最近のEarth Day(地球環境について考える日)を含むGlobal Advisor調査で、「日本人の環境意識の高さ」を表すデータが公開されました。ここで、日本人は環境意識が低いわけではなく、日常生活で何をすれば環境に良い、または悪いのかの知識に欠ける、または利便性を犠牲にはしたくない、などの理由で行動に移し切れていないことが分かりました。
まず、意識は高いことが分かるデータをご覧ください。
あなたの国が現在直面する最も重要な環境問題はどれですか。(リストから3つまでお選びください)。
「地球温暖化/気候変動」 -日本がトップです。
Earth Day Global Advisor 調査 2020年2月21-3月6日 29か国 20,590名 16-74歳男女
次は、「コロナ禍後に経済復興する際も環境保護を軽んじてはならない」という意識の高さをご覧ください。
Global Advisor 調査 2020年4月16-19日 14か国 28,029名 16-74歳男女
しかし、日頃の行動に関わることになると意識は非常に低くなります。
「プラスチックのシングルユース(一度使っただけで廃棄すること)は出来るだけ早く禁止すべきだ」 -日本が最下位です
Global Advisor 調査 2019年8月 27か国 13,500名 16-64歳男女
以下の表で、日本が他国以上に行動していること(グリーン)としていないこと(オレンジ)に規則性が見られます。
- 倹約、もったいないという意識と、環境に良いということの一石二鳥なら行動する
- 妥協を伴う行動はしない(紙ストローは不便でプラスチックストローを諦められない、お肉が好きで諦められないなど)
- 理解が追い付かない行動はしない(食肉の生産に関わる環境への影響などの知識が低い等)
気候変動への影響を低減するため、あなたは一年以内に次のことをしようと思いますか。
Earth Day Global Advisor 調査 2020年2月21-3月6日 29か国 20,590名 16-74歳男女
最後にもう一つ、おそらく日本人は、環境に悪影響を及ぼすことの責任は政府の方針や企業の倫理観にあり、個人にできることは限られている、と考える傾向にあると思われます。
「政府が今気候変動と闘うため立ち上がらなければ、国民はその不利益を被ることになる」
Earth Day Global Advisor 調査 2020年2月21-3月6日 29か国 20,590名 16-74歳男女
政府の方針や企業の取り組みも、消費者が「自分ごと化」して協力を得られなければ実を結びません。企業も消費者と同じ企業市民。消費者と同じ立場で同じ目標に向かっていることを訴求し、共感と支持を取り付けること。消費者をサステナブルな購買と利用に導くのは、企業の責任です。