AXA Future Risks Report 2022年版:気候変動が世界の新興リスク第1位に
主な調査結果:
- 気候変動は、どの地域でも第一のリスクとなる
- 地政学的リスクはサイバーやパンデミックを抜いて第2位
- 特定のリスクに対する脆弱性が高まり、自信がなくなる
気候変動リスクは、初めて世界の全地域で専門家の懸念事項のトップになり、米国では一般市民の主な懸念事項となりました。昨年は、米国の専門家がサイバーリスクを1位とし、アジアの専門家がパンデミックリスクを2位としました。
地政学的リスクは、サイバーやパンデミックを抜いて2位にランクインしています。調査対象の専門家の95%が、地政学的緊張が持続し、世界中に広がると予想しています。間接的な影響として、エネルギー関連リスクは昨年の17位から4位にランクアップしています。
経済リスクは増大し、社会的緊張を助長しています。専門家の間では、金融不安、マクロ経済の悪化、金融・財政ストレスという3つの経済リスクが初めてトップ10にランクインしています。インフレは、専門家にとっても一般市民にとっても重要な懸念材料となりつつあります。
一般市民においては、脆弱性に対する感覚は依然として非常に高い水準にあり(80%が5年前よりも脆弱性が増していると考えている)、気候変動やエネルギー危機などの特定のリスクに直面すると、さらに増加する傾向にあります。加えて、特に公的機関(58% vs. 2021年62%)、民間企業(45% vs. 2021年47%)、さらには科学者(66% vs. 2021年75%)に関してまでも、特定のカテゴリーの意思決定者に対する解決策への信頼度が低下しています。この一般的な傾向は特に、気候変動、サイバー、地政学的緊張など、特定のリスクに対する公的機関の対策レベルが不十分だと考えられているという事実に説明がつきます。

「AXAのFuture Risks Report(将来のリスクレポート)の2022年版は、危機が重なり合うような過熱した世界を描写している。また、気候変動への不安、人々の脆弱性の感覚の高まり、そして、サステナブルな解決策を見出すための主要機関への信頼の低下といった根本的な傾向も裏付けられている。」
「こうした傾向は、集団的、革新的、協調的な対応を提供するためにすべての関係者の結集を必要とする時に、無力感という新たなリスクを指摘するものである。このような状況において、保険分野は、予防と保護の面でその専門知識を提供することができる。AXAは、自らの役割を最大限に果たすことを決意している。」と、AXAのCEOであるThomas Buberlは述べています。
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