第2回クレジットカード会社コールセンターの 顧客体験調査の結果を発表
グローバル市場調査会社のイプソス株式会社(代表取締役:内田俊一)は、第2回目となるクレジットカード会社のコールセンターの顧客体験(CX)を計測する「カスタマー・エフォート・スコア(CES)」調査をオンラインアンケートにより実施いたしました。
<結果の要約>
- クレジットカード4社のコールセンターの利用時に、利用者が目的を達成するためにどの程度努力を必要としたかを指標化するカスタマー・エフォート・スコア(CES)の平均値は-4.8であった
- コールセンターに電話した目的を達成するために要した時間別にCESを見ると、目的達成が早ければ早いほど、CESが高い結果となった
- コールセンターのオペレーターの熱意を計測するコーポレート・エフォート・スコア(C-CES)の平均は+28.7であった
クレジットカードコールセンターのカスタマー・エフォート・スコア(CES)
イプソスは主要クレジットカード会社4社のコールセンターに過去6か月以内に問い合わせ経験のある1278名に対して、オンラインアンケートを実施しました。コールセンターの利用時に、利用者が目的を達成するためにどの程度努力
を必要としたかを7段階で評価し、カスタマー・エフォート・スコア(CES)を算出しました。
その結果、4社のCES平均は-4.8となった。最も高かったクレジットカード会社は+14.3、最も低かった会社で-8.5でした。
【カスタマー・エフォート・スコア(CES)とは】
カスタマー・エフォート・スコア(CES)は2010年にハーバード・ビジネス・レビュー誌で紹介され、コールセンターやウェブサイト、アプリなどのタッチポイントの顧客体験を評価する新しい指標として、欧米では採用が進んでいる。算出方法は以下の図の通り。
目的達成にかかった時間とCES
コールセンターに電話した際に、オペレーターにつながってから目的達成までにかかった時間とCESの関係を見ると、目的達成に要した時間が短いほどCESが高い結果となりました。3分以内に目的が達成されたケースは全体の35.6%で、CESは+24.5でした。一方、目的達成まで2日以上かかったケースは全体の2.2%で、CESは-50.0でした。
オペレーターの熱意を計測する指標コーポレート・エフォート・スコア (C-CES)
イプソスではコールセンターの分析指標として、カスタマー・エフォート・スコアに加え、利用者がオペレーターの熱意をどの程度感じたかを計測するコーポレート・エフォート・スコア(C-CES)を利用しています。今回の調査では、全体の平均が+28.7、最も高い会社で+48.6、最も低い会社は+18.4でした。
コールセンターの利用目的ごとに見てみると、レストラン・旅行等の予約のC-CESは+53.2と高い熱意を感じていた一方で、カードの退会では+10.2にとどまり、熱意を感じていない利用者が多いという結果になりました。
調査の詳細について
今回実施したクレジットカードのコールセンター調査では、2017年10月に実施した大規模調査でコールセンターの利用経験がある回答者に対して、コールセンターの利用経験や満足度などを聴取しております。
コールセンターの時間帯別のつながりやすさと満足度の関係、利用目的、目的の達成度などから、オペレーターの最適配分や対応品質向上の要因を探ることができます。また例えば、問い合わせ目的に応じて、熱意を持って対応するのか、スピード感を求めているのかを把握し、オペレーターのトレーニングに役立つ分析を加えております。
イプソス金融チームは、消費者動向や日本国内外の金融サービスの利用状況などを幅広く捉え、エンドユーザーに対するサービスの改善を図る金融機関様に資する情報提供を行ってまいります。
本調査のより詳細なデータや、この結果をもとにした深堀調査などにご興味のある場合は、弊社までご連絡ください。
調査概要
調査時期
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2017年11月22日~12月6日 |
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調査対象者
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クレジットカードのコールセンターを6ヶ月以内に利用した人 |
サンプルサイズ
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1,278名 |
調査方法
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オンライン調査 |