中国では消費者心理が低下、ほかの主要国では維持
世界24市場における消費者心理を調査している「イプソスグローバル消費者信頼感インデックス」は、2020年2月、48.5ポイントとなり、前月(48.7)、3か月前(48.6)の水準とほとんど変わっていません。しかし、今年1月に新型コロナウイルス(COVID-19)が初めて発生して以来、中国の国別指標(National Index)で測定される消費者信頼感は4.3ポイント下落しました。これは、調査対象の全24市場で、この一ヶ月で最も急激な下落幅です。中国の国別指数は65.3で、ここ3年間で最も低い水準です。
それにもかかわらず、サウジアラビア(64.6)と米国(62.9)が非常に接近しているものの、中国は依然として消費者心理が最も高い市場です。一方、調査対象となった国のなかで最も国別指数が低いのはトルコ(34.9)、ロシア(37.7)、南アフリカ(38.8)の順となっています。
世界全体としては安定しているように見えますが、消費者心理はいくつかの国で顕著に上昇し、他の市場では大きく低下しています。昨年11月から本年2月にかけては、アルゼンチン(+4.1)、イギリス(+3.3)、アメリカ(+1.9)、スペイン(+1.5)の国別指数が大幅に上昇しました。同じ3か月間で中国(-3.7)に加えて、ポーランド(-4.6)、ハンガリー(-4.4)、イスラエル(-3.1)の3か国が、同様に落ち込みました。
個人の金融、地域経済、雇用の見通しを示す期待指数(Expectation Index)は、過去3か月間に、イギリス(+5.0)とアメリカ(+3.3)ではプラスの方向に、中国(-5.0)ではマイナスの方向に、さらに顕著な変化を示しています。

イプソスのインタラクティブポータル Ipsos Consolidated Economic Indicators (IpsosGlobalIndicators.com) では、グローバル消費者信頼感インデックスとサブインデックスに関するグラフ比較、トレンドデータ、それらのベースとなる質問をご参照いただけます。