文化的背景の中のデータ ― 日本の「休暇」
2018年9月にイプソスが発表した調査レポート『「休暇」を実行する方法』では、日本は、「少なくとも1週間自宅から離れたところで休暇を過ごした、あるいは、これから過ごす」と回答した人々の割合が世界27カ国の中で最低の24%という結果でした。この結果だけを見ると日本人は休まない国民と結論付けてしまいそうになりますが、文化的背景を併せて考えると数字だけからは見えない姿が見えてきます。
2018年9月にイプソスが発表した、グローバル・アドバイザー調査のレポート『「休暇」を実行する方法』では、日本は、「少なくとも1週間自宅から離れたところで休暇を過ごした、あるいは、これから過ごす」と回答した人々の割合が世界27カ国の中で最低の24%という結果でした。また、「与えられた休暇日数をすべて使う」 と回答した人の割合でも日本は34%で27カ国中で最低の割合、「休暇中には、仕事のメッセージやeメールをチェックしない」人の割合は32%で、27か国中26番目という結果でした。
この数字だけを見ると「日本人は仕事中毒だ」と結論付けてしまいそうになりますが、数字の裏の人間の姿というものは、やはり文化的背景によって説明が付くのです。
本ペーパーでは、以下の日本文化に関するポイントを中心に、この調査結果を考察しています。
- 日本の労働文化のなかの休暇の仕組み
- 他の人に迷惑をかけていはいけないという文化
- 国民の祝日