Flair Italy 2016 無秩序を管理
イタリアは地震の国
今回の行政選挙では、ポピュリズムのイメージにも関わらず五つ星運動(M5S)の市長が大都市で選出されたり、マッテオ・レンツィ首相への反対票と解釈される民主党の広範囲にわたる敗北があったりと、政治的地震がイタリアを大きく揺さぶっています。
イタリアは分裂の国
今日、庶民とエリートの分断は明白です。周辺地域は、体制への反対票を投じており、五つ星運動(M5S)と中道右派(the Centre-right)のどちらかに移りつつあります。それは不安拡大の兆しであり、不平等の増大と社会的保護の消滅に対する憤りへと変化しています。
イタリアは危機脱却に奮闘
「経済は良好である」と考えているのは14%、「今後6ヶ月以内に、状況が強くなるだろう」と考えるのは9%のみです。ここから分かるのは、消費の増加はかなり注意深い態度に常に支配されているということです。
イタリアはノスタルジック
未来がストレスフルなので、安全で安定成長の時代にノスタルジアが拡がるようです。今は不安がはっきり存在する時代です。18歳から34歳までの若者の3分の2が、未だに実家で家族と同居しています。
イタリアは質素
人々は支出を貯蓄に回すため、消費支出の回復はわずかな状況です。将来のリスクを冒してまで、子供のための貯蓄が大きな買い物に充てられることはめったにありません。景気回復が確かなものとして実感されないこともあり、倹約が市民の行動を支配しているようです。
イタリアは物思いにふける
最も絶望的なのは、定年に近い50~60歳の高年齢労働者です。70%は「10年以内に経済状況が悪化し困難な状況に陥るだろう」と考え、3分の2は「生活の質(健康、社会および情緒的関係など)が悪化するだろう」と考えています。
イタリアはテレビ好き
テレビは、メディア界の駆動力として、依然として「女王」であり続けています。国内放送チャンネルは、10年間で10から100と、10倍に増えました。AGCOM(イタリアの放送通信分野の独立規制機関)の調査によると、地上デジタルプラットフォームは、ヨーロッパ全土で、量と種類という点で最もが豊富な商品を提供しています。
イタリアはインターネットに出会う
イタリアの人口の40%は、インターネットを利用していません。特に65〜74歳の高齢者および離職者のインターネット利用率が低いだけでなく、とても若い「デジタルネイティブ」(6〜10歳)の半数以上についても、インターネットのアクセス外にいます。南イタリアの遅れは依然、顕著です。
イタリアは新聞をあまり読まなくなった
日刊新聞の販売部数は、今や8年連続で減少しています。2014年末時点では、日刊新聞の販売部数は32,000,000部でした。(cf. 大幅な景気後退前の年2007年は54,000,000部。)
イタリアはカードをまたシャッフルする
消費者はますます自分の周りを旋回している状態です。共同活動から離れ、個人的にイベントに参加し、自分に合った道を築いています。エリートの消滅に伴い、権威の中心も崩壊します。マルクス主義思想家アントニオ・グラムシが合理性もしくは歴史性と呼ぶものは、失われています。