心の健康は身体の健康と同じくらい重要
日本では76%が心の健康は身体の健康と同じくらい重要だと答えていますが、日本の健保制度がそのように扱っていると考えているのは約半数に止まりました。イプソス MORIとキングスカレッジロンドン(King's College London)のPolicy Instituteによる調査では、世界のメンタルヘルスに対する姿勢を明らかにしています。
世界メンタルヘルスデーを機に世界29カ国で実施したグローバル調査によると「精神疾患の病歴がある人は公職から排除されるべきだ」という意見への同意が最も低かったのはスウェーデン(10%)、次いでイギリス(12%)です。一方、ロシアでは76%が同意し、対象国中で最も高い結果となりました。
この調査結果は、世界29カ国の2万人以上を対象に、8月23日から2019年9月6日にかけて行われた調査に基づいています。
主な調査結果は以下のとおりです。
- グローバル全体で年齢層別にみると「自分のメンタルヘルスについて非常に頻繁に考える」との回答が最も多かった層は16~34歳(25%)。これとは対照的に、最も低かったのは65歳以上(12%)。
- 国別で見ると「自分のメンタルヘルスについて頻繁に考える」のはコロンビア(76%)、メキシコ(73%)、ブラジル(73%)で、日本は67%。一方、あまり考えないのはロシア(25%)、韓国(37%)、サウジアラビア(42%)。
- 「精神疾患が他の病気と同じように病気である」という意見に同意する傾向が最も低かったのは日本(41%)、ブラジル(44%)、ペルー(45%)。
- 「精神疾患を持つ人々に対してより寛容な態度を取る必要がある」という意見に同意する傾向が低かったのは韓国(31%)と日本(47%)。一方、 メキシコ(85%)、ペルー(85%)、チリ(85%)、コロンビア(84%)、アルゼンチン(84%)のラテンアメリカ諸国では同意する傾向が高い。
- 今回の全調査対象国で過半数が「心の健康と身体の健康は同じくらい重要」と回答。