グローバル消費者信頼感が2年ぶりの低水準

12月のグローバル消費者信頼感指数は2017年5月以来の低水準です。

Christmas | Holidays | consumer confidenceこの季節は、世界のあちこちで財布の紐が緩み、同僚や友人、家族と一緒に休暇を楽しむために消費と支出が増えるときです。

しかし、世界の消費者がどう感じているかについての最新情報を知れば、今年はそんなに楽しめないかもしれません。

イプソスが世界24か国で実施した最新調査によると、12月のグローバル消費者信頼感指数は48.5ポイントとなり、 約2年半ぶりに過去最低を更新しました。これは今年に入ってからの最低数値で、2017年5月以降で最も低い数値でもあります。

指数は11月から0.1ポイント低下し、3か月推移では1ポイント低下しました。

イプソス アメリカのパブリック・アフェアー部門上級副社長で、このレポートの著者でもあるNicolas Boyonは、3か月推移で、24市場のほぼ半数の11市場で信頼感が大幅に低下したことが、世界全体の指数の下落につながったと述べました。

この11市場のうち7つは欧州で、ポーランド(-3.5)、トルコ(-3.4)、スウェーデン(-3.2)、イタリア(-2.6)、ロシア(-2.6)の下げ幅が大きくなっています。11市場全体では、3か月で3.5~1.6ポイントも低下した。

<消費者信頼感が低下した市場 2019年10月~12月>

Where consumer confidence has slumped | Ipsos

Boyonが指摘するのは、前年比でみると信頼感の下落幅がさらに大きく、スウェーデンやイタリアでは昨年12月と比較しておよそ5ポイント低下していることです。

「この1年で全体的なトレンドは低下した」とBoyon。「これは、さまざまなタイプの不安、例えば結論の出ない選挙など一部の国の不安定な政治情勢、抗議、貿易紛争、社会不安などが交錯していることを反映しているのではないかと推測している。」

消費者にとっての重荷は?

BMOフィナンシャル・グループのチーフエコノミスト、Douglas Porter氏は、この結果は、世界経済の成長が鈍化し、リセッション (景気後退) のうわさが夏に高まったため、多くの国で全般的に信頼感が低下しているという彼の見方と一致していると述べました。

「国にもよるが、2019年のホリデーシーズンの消費予測については、世界的には全般的により控えめになっており、これが来年の成長に大きな回復を期待していない大きな理由だ。」とPorter氏。

世界経済は、経済協力開発機構(OECD)が今年の成長率を2.9%と予測するなど、世界的な金融危機以来、最低の成長率を記録しています。

Porter氏は、世界第2位の経済大国である中国の減速、アメリカとの貿易戦争、消費者物価の上昇が組み合わさり、消費者信頼感を圧迫している言います。

「人民元安、輸入食品価格の上昇、関税の引き上げで、中国の消費者は貿易戦争の物言わぬ犠牲者となっている。」とPorter氏。「関税が実際にアメリカの消費者に転嫁されていないこと、金融市場が好調な年であったこと、雇用の伸びが良好に維持されていることから、アメリカの消費者心理は持ち直している。」

「ヨーロッパとイギリスの消費者は今年、特に製造業の成長が大幅に鈍化したが、これもまた貿易戦争の犠牲だ」と彼は付け加えました。

アメリカの楽観

中国の消費者信頼感は3か月推移で2.4ポイント低下し、アメリカは1.6ポイント上昇しました。米国の消費者心理を大きく押し上げたのは、過去3カ月間で3ポイント以上上昇した雇用インデックスでした。

Porter氏は、アメリカの消費者は世界経済にとっての「明るさ」になるだろうと考えています。なぜなら財政はつよく、市場は堅調で、雇用は伸びているからです。

米労働省が今月発表した最新のデータによると、雇用の伸びは11月に10カ月ぶりに最大となり、失業率はほぼ半世紀ぶりの低水準である3.5%と1969年以来最低の水準に戻りました。

一方、アメリカで弾劾が行われているにもかかわらず、先週の米中貿易協定後、投資家の信頼感が高まっており、世界の株式市場を押し上げています。今年、S&P 500 指数は27%以上上昇し、アジア最大の市場である日本の日経平均株価は20%近く上昇しました。

Porter氏は、株式市場の回復と、貿易戦争やイギリスのEU離脱のような重要なリスクをめぐる良い傾向のニュースによって、世界の消費者の信頼感にいくらか回復が見られると期待していますが、その心理は貿易戦争の浮き沈みによって動かされていると指摘します。

「例えば、10月初めに第1段階[貿易]の予備的合意に達し、心理は回復した。」と彼は述べました。「一方、今年の貿易戦争は、5月初めと8月に少なくとも2度の厳しい局面を迎えた。」

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