世界の3人に1人が近隣での犯罪や暴力が増加していると回答

この1年間で、近隣の犯罪の発生状況が「変わらない」と答えた人は半数弱で、「減った」と答えた人はほとんどいません。

犯罪と法執行機関についての認識に関する29 か国における最新のグローバル調査では、世界中の多くの人が、車両盗難や違法薬物使用、暴行やギャングに至るまで、近隣でのさまざまな犯罪を報告していることがわかりました。

その他の調査結果は次のとおりです:

  • 29 か国の平均では、調査対象となった 10 の犯罪のうち、車両盗難 (50%) と違法薬物の使用 (50%) が、近隣で発生した最も多い犯罪だった。40%が近隣での女性に対する暴力を報告し、次いで子供に対する暴力(36%)、男性に対する暴力(34%)となった。
  • 政府が優先的に取り組むべき課題については、犯罪の防止(20%)よりも経済 (57%) を優先することを望んでいる。グローバルの平均で およそ3倍。過去 12 か月間に犯罪増加の報告が多い国ほど、政府に犯罪撲滅を優先してほしいと考えている。
  • 29 か国の平均で、法執行機関が暴力的または非暴力的な犯罪を阻止できると確信しているのは、わずか半数である。
  • 同様の割合の人は、法執行機関が犯罪の発生後に正しい人物を逮捕し、すべての人に同等の敬意をもって接すると確信している。

本調査は、2023 年 3 月 24 日~ 4 月 7 日にかけて、75 歳以下の 23,039 人を対象にイプソスのグローバルアドバイザーオンライン調査プラットフォームで実施されました[1]。

認知されている犯罪発生率

調査対象の29か国では、全回答者の約半数が、近隣で車両盗難(50%)、違法薬物の使用(50%)、破壊行為(49%)、強盗(45%)などの犯罪を見たり聞いたりしたと報告しています。また 3 分の 1 強が女性 (40%)、男性(34%)、または子供(36%)に対する暴力を報告しています。平均で39% が近隣で麻薬密売に関連するグループや人々について見たり聞いたりしたことがあると答え 32%が自身のコミュニティーでギャングの存在について見たり聞いたりしたことがあると答えています。

どの国の回答者も、過去 12 か月間で近隣地域で犯罪が減少するよりもむしろ増加していると報告する傾向が高いですが、29 か国中 21 か国では、より多くの回答者が犯罪レベルは変わらないと回答しています。

調査対象となった一部の国では、暴力犯罪の認識が著しく高くなっています。女性に対する暴力が最も蔓延していると報告されているのは、南アフリカ (68%)、トルコ (65%)、ペルー (63%) です。未成年者に対する暴力はインドネシアが全29カ国の中で際立っており、66%の人が自分たちのコミュニティーで未成年者に対する暴力が起きていると報告しています。男性に対する暴力が最も多く報告されているのは、南アフリカ (55%)、ブラジル (55%)、タイ (54%) です。

コミュニティーでの暴力が報告されたの割合が高い国は、南米またはラテンアメリカに多い傾向があり、低い国はヨーロッパに多い傾向がありました。

29 カ国のほとんどで、女性に対する暴力の報告は女性からのものが多く、男性に対する暴力の報告は男性からのものが多い傾向にあります。子どもに対する暴力は女性から報告される傾向が高くなっています。

日本は、犯罪の認識度が低いという点で異彩を放っています。質問したすべての犯罪のカテゴリーにおいて、日本の回答者は犯罪が近隣で起こったと回答する傾向が、最も低いとは言わないまでも、最も低い部類に入ります。

法執行機関への信頼

 29 か国の平均で、約半数が近隣の法執行機関が暴力 (50%) または非暴力 (48%) 犯罪の発生を阻止し、犯罪後に真犯人を発見して逮捕できる (53%) と確信しています。

シンガポールの回答者は自国の法執行機関に対して圧倒的な信頼感を持っており、暴力犯罪の阻止(76%)、非暴力犯罪の阻止(78%)、犯罪者の適切な発見と逮捕 (78%)、すべての人を尊重した扱い(80%)という、法執行機関の能力に対する信頼では第 1 位となっています。 一方、南アフリカは、暴力的な犯罪(30%)や非暴力的な犯罪(30%)の阻止、犯罪者の適切な発見と逮捕(32%)、すべての人を同等に尊重する(35%)といった法執行機関に対する回答者の信頼度が全29カ国中で最下位となっています。

犯罪撲滅よりも、雇用創出や経済活性化を優先させる人が多い

29カ国中、ほとんどの回答者が、自国の政府が犯罪の阻止や 抑制(20%)よりも、雇用の創出や経済の活性化(57%)、地域住民の健康や環境の保護(23%) を優先することを希望しました(20%)。チリを除く他のすべての国でも同様でした。

犯罪増加の報告が多い国ほど、政府に犯罪撲滅を優先してほしいと考えている傾向がありますが、トルコや南アフリカなどでは、過去12ヶ月の間に犯罪が増加したと認識されているものの、この問題に対する政府の対応に重点を置いてはいません。実はこれらの国では、トルコにおける猛烈なインフレや南アフリカでの失業問題など、経済危機が進行しているのです。

ヨーロッパとアジア諸国では犯罪が増加していると感じる傾向が低く、この問題における政府の行動に対する意欲が低いようです。一方、米国では犯罪に対する認識が高まっており、政府がこの問題を優先する必要性を示しています。

イプソス |犯罪 |暴力

本調査について

これらは 2023 年 3 月 24 日金曜日~ 4 月 7 日金曜日にかけて、イプソスのグローバルアドバイザー オンライン調査プラットフォームと、インドでは IndiaBus プラットフォームを使用し実施した 29 か国の調査の結果です。インドの18歳以上、カナダ、イスラエル、マレーシア、南アフリカ、トルコ、米国の18~74歳、タイの20~74歳、インドネシアとシンガポールの21~74歳、その他の国では16~74歳の23,039人にインタビューを行いました。


[1] 18 歳以上の成人を対象としたインドを除き、すべての国が 75 歳未満を対象に調査を実施しました。

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