経済再活性化:中高年以上の多くはコロナ禍で失われた雇用は戻ってこないと考えている―世界の世論調査

世界の世論調査では、44歳以上の大多数の人々はロックダウンが解除されても雇用が回復するとは考えていません。

Older woman sitting on a bus, wearing face mask | Covid-19 crisis and unemployment | Ipsos金曜日に発表された世界最大の経済大国の驚くべきデータによると、アメリカの雇用者数は5月に250万人増加したことが明らかになりました。これは、コロナウイルスの大流行で3月、4月にアメリカ人2200万人以上が失業した後、再び大幅な雇用の減少があるとの市場の期待に反するものです。

しかし、雇用の増加にもかかわらず、失業率は依然として2桁台の13.3%で、これは2100万人の労働者が職に就いていないことを意味しており、正規雇用の失業者数は5月に295,000人増加しました。

カナダも雇用を増やしましたが、Eurostatによるとユーロ圏の失業率は7.3%に上昇しました。しかし欧州の政府補助による一時帰休制度が雇用市場の保護に役立っていることから、これは小幅の上昇と考えられています。それでもなお、ヨーロッパ全体では4000万人以上が一時帰休制度に入っています。

ロックダウン規制が解除されれば、コロナウイルスの大流行の間に失われた雇用が回復する可能性はどれくらいあるのでしょうか。

先週、主要15カ国を対象に実施されたグローバル調査によると、平均して半数以上(52%)の調査対象者が、ロックダウンが解除されても、失われた雇用のほとんどはすぐには戻らないだろうと考えています。

ヨーロッパではフランス(67%)、スペイン(64%)など、政府による一時帰休制度がある国がもっとも多く、次いで日本、南アフリカ(いずれも63%)、韓国(61%)が続きました。

調査対象者の年齢別の内訳を見ると、45歳~74歳の中高年以上が 「雇用が戻らない」 と回答する割合が最も高く (53%) 、全年齢層の中で唯一半数以上に上りました。24歳か~34歳は45%、35歳~44歳は49%でした。

Will jobs return after COVID-19 restrictions are lifted? | coronavirus | Ipsos

エコノミストによると、中高年以上の雇用水準、過去のリセッション (景気後退) の経験、コロナウイルスへの懸念などが組み合わさることで、この世界的大流行で失われた雇用のほとんどが戻らないと考えている理由の一つになっているのではないかと言います。

ワシントンDCの外交問題評議会 (CFR) の上級研究員を務めるエコノミストのブラッド・セッサー氏は、「中高年以上の労働者は、古い仕事が失われると、新しい仕事を見つけるのが難しいことが多い」 と話しました。

「一般的に言って、彼らは移動が少なく、彼らの地域で彼らの技能に匹敵するものがなければ、労働力から脱落する可能性が高い。また、中高年以上の労働者は、2001年のドットコム不況と世界的な金融危機の後の雇用の回復が遅かったことを覚えているかもしれない」 とセッサー氏。2009年6月に世界金融危機が公式に終息した後、アメリカの失業率がリセッション前の水準に戻るのには2017年までかかったのです。

雇用はより広範な経済に後れをとる

トロントにあるBMOフィナンシャル・グループのチーフエコノミスト、ダグラス・ポーター氏も、最近の景気後退では雇用が完全に回復するまでに非常に長い期間を要したことを指摘し、これに同意しました。

「その理由は簡単だ。旅行、娯楽、スポーツ、レストランなど、制約されたままになる分野はすべて、非常に仕事が多いセクターである。景気がほぼ回復しても、遅れをとるセクターに雇用が豊富なため、残念ながら、雇用は全般的な経済に大きく遅れをとることになる」 とポーター氏。

彼はまた、中高年層は、慎重さ、ウイルスに対する懸念、高所得世帯であることなど、自分自身の行動や状況を他人に投影している可能性があり、それが「雇用は戻らない」と考える一つの根拠になっているとも付け加えています。中高年層は金融市場が深刻な打撃を受けた3月に「苦しい」経験もしたかもしれません。

一方、モントリオールのカナダ・ナショナル銀行の上級エコノミスト、クリシェン・ランガサミー氏は、雇用市場がどのように回復するかについては意見の一致をみていないと述べました。

「楽観論者はV字回復を主張しているが、一方でパンデミックの後遺症を考慮して慎重な意見もある。ソーシャルディスタンスの取り組みは、航空会社、レストラン、娯楽産業などを引き続き圧迫する。」 とランガサミー氏。

「ワクチンが利用可能になる時期、能力破壊の程度、最終的に [財政金融] 刺激策を打ち切る時期などの不確実性や重要な情報がないことを考慮すると、生産と雇用がどのように回復するかを述べるのは時期尚早である。」

景気後退からのV字型の回復とは、経済活動が急速ではあるが短期間低下した後に、以前のピークに戻る力強い回復が見られる場合であり、グラフがV形になります。

セッサー氏は、制限を解除するだけですべての仕事を取り戻せる可能性は低いと付け加えています。

「ほとんどの国についてはまだ良いデータはないが、中国から入手可能なデータによると、多くの人々が通常の食事や買い物の習慣をすぐには再開したくないと考えていることが示唆されている。であるから、いくつかの業種ではすぐには雇用が戻らないだろう」とセッサー氏。

ロイター通信が調査した中国の4月の失業率は6%でしたが、多くのエコノミストは、失業率はそれよりはるかに高い可能性があるとみています。政府は2020年に900万人の都市雇用創出を計画していますが、これは7年間で最低の目標です。

若年層の楽観主義

同時に、16歳~34歳の若年層はロックダウンの制限が解除されればすぐに仕事が戻ると考えている可能性が最も高く、45歳以上では35%であったのに対し、41%でした。

若年層は仕事が戻ってくることに楽観的かもしれませんが、実際にはもっと心配する理由があるようだと、ポーター氏は言いました。

「私は、彼ら(若年層)が多く就業している仕事は、より強く打撃を受け、元に戻るのがより厳しいと考えている」とポーター氏。

「ビジネス再開が進むと、回復の初期段階は非常に速くなる可能性がある。難しいのは最後の5~10%、群集と密接な接触に依存する経済の部分を取り戻す段階でしょう。」

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