【2026年最新】同性婚に対する世界の意識調査|26か国データで見る賛否と日本の現状

イプソスが世界26か国・19,019人を対象に実施した「LGBT+ Pride レポート2026」をもとに、同性婚に対する世界各国の意識と日本の現状を詳しく解説します。

同性婚とは?基本をおさらい

同性婚とは、同性の2人が法的に婚姻関係を結ぶ制度です。1990年代から2000年代にかけて欧米を中心に合法化が進み、2026年現在では世界35か国以上が同性婚を法的に認めています。

同性カップルへの法的保護には、主に2つの形があります。

 

法律上の結婚(Legal Marriage)

財産共有・相続権・税制優遇・養子縁組など、異性婚と完全に同等の権利が認められます。国際的にも「結婚」として承認されることが多く、ビザや移住手続きにも有利です。アメリカ、カナダ、フランス、台湾などが該当します。

パートナーシップ制度(Civil Union)

「結婚」とは別の制度で、相続や医療同意は認められても、税制優遇や養子縁組は制限される場合があります。他国での承認が難しいケースもあり、多くのLGBTQ+団体は完全な婚姻平等(Marriage Equality)を求めています。

 

 

日本における同性婚の現状(2026年)

現在、日本では同性婚は法的に認められていません。自治体によるパートナーシップ制度の導入は広がっていますが、法的効力は限定的です。

複数の高等裁判所が「同性婚を認めない現行制度は違憲」と判断しており、国会での法整備の行方が注目されています。G7加盟国の中で同性婚が法制化されていないのは日本のみという状況は、国際社会からも繰り返し指摘されています。

 

 

世界の同性婚への意識:2026年最新データ

イプソスの2026年調査では、「同性カップルの権利についてあなたの考えに最も近いものはどれですか」という質問に対し、4択で回答を得ています。

  • 法的に結婚することを許可されるべき
  • 結婚ではない他の法的承認を得ることを許可されるべき
  • どちらも許可されるべきでない
  • わからない

世界23か国平均では、「法的結婚を許可すべき」が53%、「法的承認(パートナーシップ含む)まで許可すべき」が13%で、合わせて66%が何らかの形での法的保護を支持しています。(参照:イプソス LGBT+ Pride レポート2026 p.20)

 

 

国別データ:同性婚への賛否【2026年最新】

以下は「法的に結婚を許可すべき」と回答した割合の国別データです(2026年)。

法的結婚を許可すべき法的承認含む合計同性婚合法化
オランダ80%85%○(2001年〜)
スペイン74%85%○(2005年〜)
スウェーデン73%79%○(2009年〜)
ドイツ70%79%○(2017年〜)
ベルギー69%78%○(2003年〜)
英国66%76%○(2014年〜)
カナダ66%72%○(2005年〜)
アルゼンチン65%73%○(2010年〜)
フランス64%76%○(2013年〜)
タイ63%75%○(2025年〜)
アイルランド63%76%○(2015年〜)
イタリア60%77%△(パートナーシップのみ)
オーストラリア59%71%○(2017年〜)
チリ57%71%○(2022年〜)
米国56%67%○(2015年〜)
メキシコ54%66%○(州による)
南アフリカ49%61%○(2006年〜)
ブラジル44%57%○(2013年〜)
ハンガリー41%59%
コロンビア40%55%○(2016年〜)
日本34%61%
ポーランド33%63%
韓国28%44%
ペルー26%46%
シンガポール26%49%
トルコ16%32%

(参照:イプソス LGBT+ Pride レポート2026 p.20)

 

 

注目データ:日本の「わからない」層が示すもの

日本の数値を詳しく見ると、興味深い構造が見えてきます。

  • 法的結婚を許可すべき:34%
  • 法的承認(パートナーシップ等)まで:27%
  • どちらも許可すべきでない:10%
  • わからない:29%

日本では「明確に反対」の割合(10%)が世界最低水準である一方、「わからない」が29%と非常に高いことが特徴です。積極的な反対ではなく、「どう考えればよいかわからない」という層が厚いことを示しており、社会的な議論や情報提供が意識変化につながる余地が大きいとも読み取れます。

 

 

経年変化:同性婚への支持は世界的にどう推移しているか

イプソスは2021年から毎年この調査を実施しており、経年変化を追うことができます。世界23か国平均の「法的結婚または法的承認を支持」の推移は以下のとおりです。

調査年支持(法的結婚+承認の合計)
2021年74%
2023年73%
2024年72%
2025年69%
2026年66%

数値は緩やかに低下していますが、これは「わからない」と回答する層の増加も影響しており、「反対が増えた」とは単純に言えません。「法的結婚を許可すべき」に限定した数値は53%と過半数を維持しています。

 

 

支持率が高い国の共通点:欧州・南米・タイ

同性婚への支持率が高い国には、いくつかの共通した背景があります。

スウェーデン・オランダ・スペイン(支持率70%以上)

北欧・西欧では、同性婚合法化以前から同性パートナーシップ制度が整備されており、段階的な法整備と社会的議論の積み重ねが支持の土台を作りました。性教育にLGBTQ+の多様性が組み込まれ、行政・企業・宗教界を含む社会全体での理解が進んでいます。

タイ(63%・2025年に同性婚合法化)

アジアの中で突出して高い支持率を誇るタイは、BLドラマなどのエンターテインメントを通じた文化的受容と、観光産業でのLGBTQ+フレンドリーな環境づくりが背景にあります。2025年には東南アジア初の同性婚合法国となりました。

 

 

支持率が低い国の傾向:文化・宗教的背景

一方、韓国(28%)、シンガポール(26%)、トルコ(16%)などでは支持率が低く、儒教文化やイスラム教の影響、保守的な社会規範が大きく関わっています。特に韓国は、他のLGBT+指標でも軒並み低い数値を示しており、法整備・社会意識ともに慎重な傾向が続いています。

 

宗教・文化が意識に与える影響

同性婚への賛否は、宗教的・文化的背景と密接に関連しています。

キリスト教・イスラム教・ユダヤ教などの伝統的宗教では「結婚は男女間の神聖な契約」とされることが多く、保守的な国では反対意見が強い傾向があります。ただし、アイルランドやスペインのようにカトリックの影響が強い国でも、世論の変化によって合法化が実現したケースもあります。

アジア・中東・アフリカでは「家族の存続」「子孫繁栄」を重視する文化的価値観が根強く、社会的抵抗が続く傾向にあります。一方、北欧や南米の一部では個人の自由・権利を尊重する文化が同性婚の受容を後押ししています。

 

 

まとめ:世界の潮流と日本の位置づけ

イプソスの2026年調査から見えてくるのは、同性婚への世界的な支持は依然として過半数を維持しながら、国による差が非常に大きいという実態です。

日本は「明確な反対」が少ない一方で「わからない」層が厚く、社会的な議論や法整備の動向が今後の意識変化に大きく影響するとみられます。G7で唯一同性婚が法制化されていない状況の中、司法・立法での動きが加速するか注目が集まっています。

最新のイプソスLGBT+プライドレポートの全データは、レポートページからダウンロードいただけます。

最新の調査レポートはこちらからダウンロード

 

調査概要

  • 調査名称:Ipsos LGBT+ Pride レポート2026
  • 調査期間:2026年4月24日〜5月8日
  • 調査対象:世界26か国の16歳(または18歳/20歳/21歳)〜74歳の成人19,019人
  • 調査手法:イプソスのオンラインプラットフォーム「Global Advisor」を用いたインターネット調査

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