失業は世界中の労働者の半数にとって懸念事項である
イプソスが世界経済フォーラム(World Economic Forum)のために、世界27カ国で12,000人以上を対象に実施した調査によると、調査対象者の54%が今後12カ月以内に職を失うことについて懸念していることがわかりました。雇用に関する不安は国によって大きく異なり、ロシアでは労働者の4人に3人が懸念、ドイツでは4人に1人です。
調査対象27カ国全体の労働者の3分の2が、現在の雇用主を通じて、将来の仕事に必要な技能を学び、身につけることができると述べています。スペインでは10人中9人近くが仕事で必要な新しい技能を身につけることができると回答していますが、日本、スウェーデン、ロシアでは半数以下です。
失業に対する懸念
調査対象の27カ国の平均では、被雇用者の54%が、今後12カ月以内に職を失うことを懸念しています(17%は非常に懸念、37%は多少懸念)。今後12カ月以内に職を失うことを懸念する人の割合は、ロシアの75%、スペインの73%、マレーシアの71%から、ドイツのわずか26%、スウェーデンの30%、オランダと米国の36%まで国によって幅があります。
新しい技能を身に付ける能力
全体では、調査対象となった被雇用者の67%が、現在の雇用主を通じて、将来の仕事に必要な技能を学び、伸ばすことができると述べています(23%は非常にできる、44%はある程度できる)。27カ国中、仕事を通じてこれらの技能を学び伸ばす能力があると広く認識しているのは、スペイン (86%) 、ペルー (84%) 、メキシコ (83%) で、日本 (45%) 、スウェーデン (46%) 、ロシア (48%) ではその割合が低くなっています。
新しいスキル獲得と雇用不安
調査対象国全体では、今後12カ月以内に職を失うことへの懸念 (54%) よりも、現在の雇用主を通じて将来の仕事に必要な技能を学び、身につけることができる (67%)と回答する割合が高く、13ポイントの差があります。仕事で新しい技能を得ることができると回答した割合が、職を失うことを懸念していると回答した割合を上回っている国は、米国とドイツです(40ポイント差)。逆に、ロシアでは新しい技能の獲得よりも失業への懸念が上回っており(28ポイント差)、マレーシア、ポーランド、日本、トルコ、韓国がそれに続いています。