世界中の子を持つ親の 21% が「先月子どもが空腹のまま寝たことがある」と回答

ワールド・ビジョン・インターナショナルのために16カ国で実施した新たなグローバル調査では、ほぼ10人に4人(37%)の保護者が、子どもが日常的に必要な栄養素を適切に摂取できていないと回答し、21%が過去30日間に子どもが空腹のまま就寝したと回答しています。さらに、世界の成人の訳半数が、過去30日間に食費不足の不安を感じたと回答しており、低所得国では 77% に上ります。

主な調査結果

イプソス |ワールドビジョン |子どもの飢餓 |報告


10 人に 6 人 (59%) の親や保護者は、家庭内の子どもの飢えや栄養不良について非常に懸念しており、特に低所得国の保護者はその傾向が顕著です(73%)。さらに、5年前と比較してこの問題は悪化していると認識されており、自身のコニュニティー (60%) でも、自国 (65%) でも、特に世界(71%)では悪化していると考えられています。

こうした懸念は、自分自身と子どもたちのために食卓に食事を準備しようと奮闘する世界中の人々の実体験に基づくものです。

特に注目すべき点は、過去 30 日間で、

  • 46% が家族の食料を買う食費の確保に不安を感じている
  • 30% が次の食事をどこで手に入れられるか見当がつかない
  • 21% が食料が手に入らないため家庭で子どもが空腹のまま寝たことがあると答えている、低所得国では 38% に上る、ということです。

子どもを空腹のまま寝かせた経験がある人のうち、その家庭における飢えの主な原因は、インフレと生活費(46%)、世帯収入の低さ(39%)、そして政府が飢餓を失くすために十分な対応を行っていないこと(25%)であるとされています。

飢餓は世界的な問題であり、特定の国や地域に限ったことではない。すべての子どもたちが豊かな生活を送ることは可能であるにも関わらず、毎日多くの子どもが飢えている。親たちはいたる所で食料を求めて列をなしており、不可能な選択を迫られている。

— Andrew Morley
ワールド・ビジョン・インターナショナル社長兼最高経営責任者(CEO)

栄養失調は蔓延しており、低所得国だけの問題ではない

栄養失調の問題は広範囲に広がっており、世界的にみても37%の親 が子供たちが日常的に必要な栄養素を適切に摂取できていないと回答しています。この傾向はチャド(66%)、マラウイ(64%)、コンゴ民主共和国(63%)といった低所得国でより広く感じられていますが、ドイツ(24%)、米国(20%)、オーストラリア(19%)、カナダ(18%)、韓国(17%)では、およそ10人に2人の保護者が、自分の子供も日常的に必要な栄養素を摂取できていないと答えています。

Morley氏は加えて、以下のように述べました。「世界にはすべての人に行き渡る十分な食料がある。しかしその多くが廃棄され、何百万もの子どもたちが飢えと栄養不良の苦しみに耐え続けている。この最新の調査結果は、世界中の何百万もの子どもたちが直面している危機的状況を示している。子どもたち我々も、もううんざりなのだ。今こそ、断固とした行動を起こす時だ。私たちは団結し、世界のあらゆる場所のすべての少女と少年の飢餓による栄養不良をなくさなければならない。そうして初めて、子どもたちは人生において神から与えられた可能性を真に発揮することができる。」

「あまりにも多くの親が、子どもの健康と成長を維持するための選択をすることがでない。彼らは家族が食べ物を手に入れるために必要なものを売ったり、娘を嫁がせたりと、できることは何でもしなければならない。バングラデシュから米国に至るまで、世界中で食料が余っている国がある一方で、少なすぎる国もある。」

世界の人々は飢餓と栄養不良の影響を過小評価している

世界の 5 歳未満児の死亡のうち、 45% [1]という驚くべき数字が栄養不良に起因しています。しかし、世界の 5 歳未満児の死亡のうち、栄養不良に起因しているのはどの程度の割合かを問われると、ほぼ半数 (44%) がその有病率 を著しく過小評価し、30%を下回ると推定しました。さらに、調査対象者の半数近く (46%) は推測することさえ出来ず、この問題の大きさが世界のほとんどの人々にとって盲点であることを示しています。

世界的には、インフレと生活費の増加が国レベルでの飢餓の主な原因とされ、政府の介入が解決策とみられている

国レベルでの飢餓の主な原因は、インフレと生活費の増加(55%)、および政府の不十分な対応(37%)であるととみられています。これらは、政府が介入によって対処することを選択できる問題であり、国民はこれらの課題に対処するための政策を支持しています。

例えば、子どもたちが学校生活において何か食べることは重要であるとの考えは一致しており(97%)、そのため85%が政府による学校給食への資金援助を支持しています。しかし、過去 30 日間に自分の家の子どもに学校給食が提供されたと答えた保護者はわずか40%しかいません。この重要性は否定できません。子どもたちが学校給食を提供されたことがある人は、子どもたちが日常的に必要な栄養素を適切に摂取出来ていると答える傾向が強くなっています。

十分な食料があるにも関わらず、2030年までに世界の飢餓をなくすという国連の持続可能な開発目標が達成できると考えているのはわずか33%に過ぎない

世界の人々は国連の持続可能な開発目標に十分な進展を見ておらず[2]ほとんどの人 (74%) が自国ではあまりにも多くの子どもたちが飢餓状態にあると述べています。さらに、自国で2030 年までに子どもの飢餓が なくなると考えている人はわずか 37% で、2030 年までに全世界で子どもの飢餓がなくなると考えている人はさらに少数です (33%) 。オーストラリア人 (17%)、カナダ人 (17%)、ドイツ人 ( 16%)と日本人(9%)は特に悲観的です。

「2015年、世界の政府指導者たちは、栄養目標を設定するために協力したが、そのために投資できなかった。今日、何億人もの子どもたちが治療可能な病気に苦しみ、低体重、発育不全、衰弱、貧血、過体重に陥っている。世界的な危機により飢餓が増加する中、栄養不良に直面する子どもの数も急増している」とMorley氏は続けます。

イプソス |最も影響を受ける低所得国は、若者と同様に、2030年までに自国および世界中で子どもの飢餓が解消されると楽観的に考える傾向が強い。

4分の3(75%)は、自国で苦しんでいる家族を支援するために政府が十分な措置を講じていないと感じており、10人に7人は、自国政府が子どもの栄養不良解消(71%)や 、世界的な飢餓の危機を解決するため(69%)に十分な措置を講じていないと考えています。

それでもなお、世界の人々は私たちが子どもの飢餓をなくすすべを持っていると信じており、ほとんどの人(84%)が、分かち合えば世界中のすべての人に行き渡る十分な食料があり、食べるのに困らない十分な食料を得ることは基本的人権であると主張しています(91%)。

人々は政府に支援を求めるが、多くの人が自らの役割も果たしている

世界の人々は、子どもの飢餓を解決する最大の責任は政府(68%)にあると答えています。しかし、親や保護者 (48%) 、組織や機関 (34%) にも責任はあります。ありがたいことに、責任を負う者は信頼も得ており、子どもの飢餓を解決するために最も信頼できる存在として政府(40%)、親/保護者(37%)、団体(NGOやチャリティー団体を含む)(29%)を挙げています。

個人もまた、自らの役割を果たしています。過去 12 カ月間で多くの人が、必要としている人に食べ物を提供したり (43%)、地域で飢餓に苦しむ家庭を支援したり (26%)、あるいは飢餓に苦しむ人々に食べ物を提供する慈善団体や信仰に基づく地域団体に寄付したり(21%)といった行動を起こしています。

結局のところ、世界の人々のほとんど (89%)は、我々全員が世界の飢餓をなくす責任があると固く信じています。もうたくさんです。政府、国民、企業、NGOが協力すれば、子どもたちの飢餓と栄養不良をなくすためにより迅速に取り組むことができます。

ワールド・ビジョン の Enough キャンペーンについて

ワールドビジョン |十分ワールド・ビジョンは、世界100カ国で活動し、災害や紛争、飢餓等の発生の際に、飢えに苦しむ何百万人もの人々に、食料支援や食料を購入するための資金を提供したり、その他の救命サービスを提供しています。地域の信仰に基づくコミュニティとともに、脆弱な立場にある家庭を特定して食料を提供し、より公正で栄養価の高い持続可能な食料システムを提唱しています。ワールド・ビジョンが進める「グローバル飢餓対応(GLOBAL HUNGER RESPONSE)」は、史上最大規模の緊急飢餓対応であり、これまでに10 億ドル以上を費やし、28カ国で2,200 万人を支援してきました。これは、他のどのNGOにとっても過去最大規模の取り組みですが、それでもまだ足りないのです。

そこで、ワールド・ビジョンは世界食料デーを機に、新たなキャンペーンを展開します。世界と各国の飢餓と栄養に関する統計の中で子どもたちの存在を明らかにし、緊急食料支援プログラム、学校給食、地域保健サービスなど、子どもたちが食料支援を受けている現場に真の変化をもたらし、子どもの飢餓と栄養不良をなくすために、より多くの、より良い支援が投入されるよう、世界的な取り組みをリードします。

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ワールド・ビジョンについて

世界的視野ワールド・ビジョンは、キリスト教に基づく人道支援・開発団体で、貧困と不正義の根本原因に取り組み、子どもたち、家族、そのコミュニティがそれぞれの可能性を最大限に発揮できるよう支援しています。

ワールド・ビジョンは、宗教、人種、民族、性別を問わず、すべての人々を支援します。

詳しくは、 www.wvi.orgをご覧いただくか、Twitter @WorldVisionをフォローしてください。


本調査について

これらは、イプソスがワールド・ ビジョンのために、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チャド、コンゴ民主共和国、ドイツ、イラク、日本、マラウイ、メキシコ、ペルー、フィリピン、韓国、英国、米国の18歳以上、バングラデシュの19歳以上の成人14,131人の国際サンプルを対象にインタビューを実施した16カ国の調査結果です。

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