Ipsos Views:第8回 パンデミックがD&I(多様性とインクルージョン)を加速させた

イプソス コーポレートレピュテーション部門のリーダー、和田潤子による新連載ブログです。 今回のテーマは、「パンデミックがD&I(多様性とインクルージョン)を加速させた」 です。

著者

  • 和田 潤子
Get in touch

パンデミックが我々に警鐘を鳴らし問題意識を高めたことの一つに環境問題があることは以前取り上げましたが (第2回「環境負荷を認める国・認めない国」をご覧ください)、今回はパンデミックが人々にD&I(多様性とインクルージョン)の重要性を認識させ、加速させることになった話をしたいと思います。

危険に晒されている人が一人いるだけで全員が危険に晒されている - パンデミックはこれを我々に強く感じさせました。先進国だけがワクチン接種率を上げアフリカで数%しか摂取が進んでいない状況が続く限り、世界のパンデミックは終わらない。(政治利用する・しないは別の話として)先進国は途上国へのワクチン提供に積極的に取り組んでいます。世界は多様な存在が一つになっており、助け合いによってサステナブルな世は訪れると、パンデミックから教えられた気がします。

上記は、先進国による途上国のインクルージョンの例で、正に現在もっとも精力的に進められていますが、これ以前に既に定着していることとして、政府や企業が主体となった社会的弱者のインクルージョンがあると思います。どの国も例外なく、ワクチン摂取は高齢者から優先的に行われているほか、経済面でも政府による給付金以外に企業の積極的な取組みが見られます。

CR-blog8-image1

日本国内のランキングは2019年度のもので、年度末にパンデミックが始まったばかりという時点の数字ですが、トップのホンダは感染拡大防止のための金銭寄付のほかフェイスシールド・感染者を搬送するための車両、人工呼吸器架台生産支援を行い、2位の武田薬品は大きく支出を増やし感染拡大防止のための金銭寄付や自社製品提供等を行いました。

では、D&Iで注目されるジェンダー平等は、パンデミック下で加速したのでしょうか?

2021年3月世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数を見ると、僅かな上昇幅とはいえ、どの国も前年からスコアを伸ばしています。

CR-blog8-image2

CR-blog8-image3更に今後に期待が持てるデータとして、ジェンダー平等を含むD&I全体について、サステナビリティに繋がる重要な取組みであるという認識が根付き、取組みからのリターンを感じ始めていることが調査結果からうかがえます。

 

 

サステナビリティサイクルはちょうど好循環を始めたところなのかもしれません。このまま加速されることを信じたいと思います。

CR-blog8-imange4

著者

  • 和田 潤子

社会