日本の緑茶CMをAIが科学的に評価、イプソスが22素材分析結果を発表

日本人にとって最も身近な飲み物のひとつである緑茶。テレビやYouTubeでは大手飲料メーカーのCMが日々流れていますが、「どのCMが人々の心をもっとも動かしているのか?」を科学的に測った調査を発表しました。 イプソスが、独自の広告評価ソリューション 「Creative|Spark AI」 を用いて緑茶CM22素材を分析。その結果、意外な強みと課題が浮かび上がりました。

調査の背景

緑茶は日本人にとって最も身近で長い歴史を持つ飲料のひとつであり、広告市場でも大手飲料メーカーが激しく競い合うカテゴリです。今回、生活者にとって馴染み深く、ブランド間の差別化が難しい緑茶カテゴリを題材にすることで、AIを活用した広告評価の有効性を検証しました。

 

主な調査結果

緑茶CMランキング

 

全体のクリエイティブ指数(CEI)は、日本平均を上回る114ポイント

イプソスでは、新広告評価ソリューションのSpark AI を利用して、日本の緑茶クリエイティブ22素材の評価を行ないました。
その結果、緑茶CM全体の「クリエイティブ総合指数(Creative Index、CEI)」は114ポイントとなり、日本の広告全体平均である100ポイントを上回りました。特に上位5作品のクリエイティブは、平均を大きく超える高評価を獲得しました。

 

サントリー「伊右衛門」が180ポイントを獲得し、トップ評価

緑茶CM22素材の中でトップ1(CEI180ポイント)を獲得した、伊右衛門。
このクリエイティブは、日本人にとってなじみ深い情緒をバックミュージックとともに巧みに表現し、視聴者の心に強く訴えかけました。その結果、他のCMと比較して明確な差別化を実現し、独自性が際立ちました。こうした感情面への訴求力が、全体的な印象形成に大きく影響し、視聴後の記憶に定着しやすいという点で高く評価されています。
伊右衛門CMの詳細はこちら

 

緑茶CMは飲用意欲は高める一方、注目度確保や差別化に課題

今回のCreative Spark AIで評価した日本の緑茶CMは、消費者の飲用意欲を高める大きなポテンシャルを持つものが多いという結果となりました。一方で、視聴者の関心を引きつける「広告注目指数」は平均を下回り、イプソスが保有する全体平均には達しませんでした。
クリエイティブを通じて製品の魅力は一定程度伝わっているものの、著名人を起用している素材が多く見られ、カテゴリ内での差別化という観点では、課題が残ることが明らかになりました。
さらに詳細な分析データは、無料レポートとして公開しています。


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Creative|Spark AIについて

Creative|Spark AI は、テレビCMやYouTube広告、SNS動画など、さまざまな動画フォーマットにおける人間の反応をAIが予測し、短時間でクリエイティブの評価を行います。 
イプソスが誇る広告評価ソリューション「Creative|Spark」の基盤と、過去5年間にわたる18,000件以上の人間による評価データを活用。人間の知能(HI)と人工知能(AI)の力を掛け合わせることで、テクノロジーだけではない、人間中心のインサイトを提供します。 
詳細は、Creative|Spark AIのページからご確認ください。
Spark AIに関する詳しい情報へのお問い合わせはぜひご連絡ください。
 

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