ブラックフライデー2018:重心をシフトする

2018年のブラックフライデーに先駆けて、イプソスのティム・デニソンは、グローバルな現象に発展したこの小売イベントの歴史を振り返り、今後の姿を考察しています。今年のブラックフライデーはこれまでと何が違っているのでしょうか?小売業者は何を学ぶことができ、これからのブラックフライデーはどのような形態になっていくのでしょうか?

ブラックフライデー2018:重心をシフトする

ブラックフライデーの歴史

50年ほど前にフィラデルフィアでささやかに始まった「ブラックフライデー」は、主にインターネットとメディアのおかげで世界的に実施される小売イベントとなりました。この派手なセールは当初、クリスマス商戦を勢いよく開始するために、アメリカで感謝祭の翌日に催される1日限りの店舗での大バーゲンセールというアイデアで始まりました。実際にアメリカ全体に定着したのは1990年代のことでしかありませんが、2005年にはクリスマス前の土曜日を抜いて一年で最も込み合うショッピングの日となりました。2011年にはウォルマートが初めて、それまでの慣習を破り、感謝祭当日の夜に営業して議論をよびました。今日ではブラックフライデーは24時間の国内規模の短距離競争ではなくなり、メディアにもてはやされる複数日にわたる国際的マラソンのようになっています。その進歩のスピードと普及は驚異的でさえあります。ブラックフライデーはいまや店舗だけでのイベントではなくなっています。ブラックフライデーの直後にはオンラインでのショッピングイベント、サイバーマンデーがあります。小売のオムニチャネル化が進む現在ではセール期間が融合しました。

成功への5つのステップ

毎年、ブラックフライデーから学ぶべき新しい教訓があります。小売業者の規模とメディアでの注目度を考慮すると、これを間違えれば、小売業者に深刻な影響を及ぼす可能性があります。成功するキャンペーンの5つのステップは次のとおりです。

  1. ブラックフライデーに計画が過剰だということはない。何をいつ売り込み、いかに積極的に、管理された方法で提供するかについて、相当な時間的余裕を持って決めておくこと。そして不測の事態で困ってしまうことを避けるためにサプライヤーと協力すること。
  2. 敏捷性が重要。ブラックフライデーは需要を予測できない破壊的なイベントである。ソーシャルメディアは驚くほどのスピードで、よいニュースも悪いニュースも広めることができる。ソーシャルメディアは作物の畑に押し寄せるイナゴの大群のように、買い物客をベストオファーに群がるように動かすことができる。

  3. 店舗に入る買い物客の人数を管理すること。店内の混雑は顧客体験を必ず損なう。不当な理由でニュースのヘッドラインを飾る危険性さえある。

  4. 負荷に耐えうる物流と徹底した実行。短期間の大幅値引きはこれまでにない需要を生み出し、通常の業務運営ができなくなる。オンラインショッピングは在庫管理、支払い、一連のサービスだけでなく、ウェブ検索とコンテンツサービスで本質的にブラックフライデーに重要な貢献を果たしている。

  5. 危機管理を実行する準備を。運営上の障害や悪いニュースでのメディア露出には、迅速かつ効果的に対処しないと評判を損なう恐れがある。

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