仕事は楽しい?先進国ではそれほどでもないようだ

イプソスのグローバル調査で「有意義な仕事を持つこと」は29の幸福の要因の中で13位にランクされています。

Happiness at work | Ipsos最近では、好きなことをすることや、職場で幸福感に多くの注目が集まっています。

職場は、 結局のところ、ほとんどの人が1日の大半を過ごす場所なのです。

ワークライフバランス、柔軟な職場、リモートワークなどのバズワードは、職場の性質が進化していることを示しています。私たちがどのように仕事をしているかが厳しく問われる中で、雇用者は労働者をつなぎとめておくためにさらに努力しようしています。

世界28ヶ国で20,000人以上を対象に実施したイプソスの グローバルアドバイザー調査 では、意味ある仕事/雇用があることがどのくらい人を幸せにするかを問いました。

世界の人々は「有意義な仕事を持つこと」を29の幸福の要因の中で13位にランクしました。健康、生活環境、趣味、安全、人生に意味を持つこと、友達、そしてもっとお金があることなどは、意味のある仕事をすることよりも上位にランクされています。

「有意義な仕事を持つこと」を幸福の要因の上位にランクした国トップ10は、コロンビア(90%)、ペルー、メキシコ(89%)、南アフリカ、アルゼンチン(88%) など、 すべて新興市場の国々です。

下位10カ国というと、例外のセルビア(74%で第8位)を除き、すべて先進国です。

「有意義な仕事を持つこと」を幸福の要因として最も考えていない国:

  • 日本 (58%)
  • カナダ (63%)
  • フランス (67%)
  • イギリス (71%)
  • アメリカ、ベルギー、ドイツ (72%)

カリフォルニア大学リバーサイド校のソニア・リュポミルスキー (Sonja Lyubomirsky) 心理学教授・副学部長は、この調査結果は、欧米諸国が他の国々よりも幸福に対してこだわりを持っていることを反映している可能性があると述べています。なぜなら、欧米諸国の人々は、基本的なニーズのほとんどを満たしているため、有意義な仕事について考える「贅沢」を持っているからです。

リュボミルスキー教授は「基本的なニーズに集中する必要はない。だから、新興国が 「より良く」なり、居住、安全、飢餓など人々の基本的なニーズに応えることができるようになったら、新興国の人々は自分の生活や仕事に意味があるかどうかを気遣う余裕ができる。」と言います。

How happy are you with your career? | Ipsos

ペンシルベニア大学ウォートンビジネススクールのステュー・フリードマン (Stew Friedman) 教授は、新興市場では、従業員の生活にあまり影響を与えない仕事に就く人が多いのかもしれないと述べました。「彼らには、“自分の仕事の意味と目的という感覚を与える”という方法で才能を表現させる機会がないということがあるのかもしれない。だから彼らはそういうことに飢えているので、より重要なのだ」と、『Total Leadership』の著者であるフリードマン教授は言います。

親のように生きたくない

調査結果では「有意義な仕事を持つこと」を幸福の要因として挙げている割合は若い世代のほうが高いことがわかりました。

「有意義な仕事を持つこと」が幸福の要因であると考えている人は、35歳未満が最も多く(85%)、次いで35歳から49歳(84%)となっています。これは50歳以上では、18ポイント少ない66%です。

『The Myths of Happiness』の著者であるリュポミルスキー教授は、これは、ミレニアル世代がワークライフバランスや有意義な仕事に関心を持っていることを示唆する多くの調査結果を反映していると述べました。

教授は「おそらく年配の人たちは、働き始めたときに有意義な仕事を選ぶことを強調しなかったのだろうし、今は後悔しているのかもしれない。」と言いました。

1991年に 「ウォートン ワークライフ インテグレーション プロジェクト(Wharton Work/Life Integration Project)」を立ち上げたフリードマン教授は、彼らは仕事にすべてを注ぎ込むような、親と同じような生活を望んでいないと言います。

「現在企業は、従業員に対して、彼らの家族や社会生活をいかに大切に考えているかを示そうと互いに競い合っている」とフリードマン教授は言います。「多くの点で、若い人たちは仕事以外の生活の充実を求めており、自分のすべてを消費してしまわない仕事を求めている。」

グローバルの調査結果では、幸福の要因として、趣味や興味、人生に意味があると感じること (85%)、人生をコントロールしていると感じること、人生の進む方向に満足していること (84%)、自由な時間があること (82%)などが、有意義な仕事を持つことよりも上位にランクされます。

社会に影響を与える

一方で今回の調査結果は、若者が自分の仕事を通じて社会に良い影響を与えることに関心を持っていることを示した自身の研究結果と一致する、とフリードマン教授は述べました。

「これは決して驚くべきことではなく、世界があらゆる面でより恐ろしく脆弱になっていることを考えれば、むしろ良いことだ。確かに、情報へのアクセスが向上したことで、若い人たちはこうした問題をよりよく認識している。」とフリードマン教授は言います。

「彼らは世界を少しでも良くするために、有意義な仕事をすることがいかに重要かをより強く意識している。」

35歳以下の52%は、自分の人生に意味があると感じることが幸福の最大の要因と回答しました。35~49歳では48%、50~74歳では41%でした。

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