イプソス グローバル消費者信頼感指数は、先月から1.0ポイント上昇し、48.3となりました。雇用指数と投資指数は、それぞれ1.2ポイント、1.1ポイントと、先月から大幅に上昇しました。
グローバル消費者信頼感指数は、世界24カ国の国別指数の平均値です。これは、イプソスのグローバルアドバイザー調査オンラインプラットフォーム上で実施する、75歳未満の17,500人以上を対象とした毎月の調査に基づいています。今回は2021年6月25日~7月9日に実施されました。
調査対象となった24カ国のうち、11カ国の国別指数が前月に比べて大きく上昇しました。アルゼンチン(+2.9)、ドイツ(+2.7)、イタリア(+2.7)、ブラジル(+2.4)、カナダ(+2.3)、メキシコ(+1.9)、ポーランド(+1.9)、トルコ(+1.5)、ハンガリー(+1.5)、フランス(+1.5)、ベルギー(+1.5)です。なお、6月に比べて大幅に減少した国は、南アフリカ(-1.8)のみでした。
国別指数(National Index) のトレンド
グローバル消費者信頼感指数は前月比1.0ポイントの上昇で、48.3となりました。8ヵ月連続の上昇で、2020年11月から6.2ポイント上昇しました。
- 今月、国別指数が50ポイントを超えた国は10か国:中国(73.3)、サウジアラビア(64.9)、米国(61.9)、スウェーデン(59.5)、ドイツ(57.6)、オーストラリア(56.1)、英国(56.1)、カナダ(53.4)、インド(50.9)、イスラエル(50.1)。
- 国別指数が35ポイントを下回っているのは、トルコ(30.0)のみ。
- アルゼンチン(+2.9)は先月に比べて最も高い伸びを示したが、平均値の48.3を11ポイント以上下回っている。イタリア(+2.7)とブラジル(+2.4)も大幅な伸びを示しているが、それぞれ2.6ポイント、5.6ポイント平均を下回っている。

期待指数、雇用指数、投資指数のトレンド
調査対象国全体では、雇用指数、投資指数が前月比で0.5ポイント以上の大幅な上昇を示した一方で、期待指数は伸びが鈍化し、統計的には6月から変化がありませんでした。アルゼンチン、ブラジル、カナダ、イタリア、ドイツの5カ国では、3つの指数すべてが大幅に上昇(1.5ポイント以上)しました。投資指数が大幅に低下した国がなかったこともあり、3つの指数すべてで大幅な低下を記録した国はありませんでした。
- 雇用指数は、2021年6月から1.2ポイント上昇し、54.4。今月もパンデミックが始まってからの最高を記録したが、2020年3月(57.0)を下回っており、2020年1月よりも2.0ポイント低い状態が続いている。トルコ、アルゼンチン、イタリア、カナダ、ブラジルが大きく上昇した一方で、南アフリカは前月比で大幅に減少した唯一の市場となった。
- 投資指数は今月も大幅に上昇し、42.5となっている。先月から1.1ポイント上昇し、2019年10月(42.7)以来の高水準に達している。前月比で最大の上昇は、ドイツ、アルゼンチン、ブラジル、イタリア、ポーランド。
- 期待指数は伸びが鈍化し、58.6で前月と大きな差はないものの、2020年1月に比べて1.6ポイント上昇し、2018年8月(58.7)以来の高水準となっている。アルゼンチン、イタリア、カナダ、ドイツ、ベルギー、ブラジルは、前月比で大幅な上昇を示し、南アフリカ、ロシア、サウジアラビアは先月と比較して大幅な低下。アルゼンチン、南アフリカ、トルコ、日本、インドの5カ国は2020年1月の測定値を大幅に下回ったままである。

本調査について
これらの調査結果は Refinitiv/Ipsos’ Primary Consumer Sentiment Index (PCSI) のデータに基づくものです。調査は毎月、イプソス・グローバルアドバイザーのオンライン調査プラットフォームを使用して世界24市場の17,500人以上(アメリカ、カナダ、イスラエル、トルコ、南アフリカでは18~74歳、その他では16~74歳)を対象に実施されています。毎月のサンプルサイズは、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国(本土)、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、イギリス、アメリカでは各国1000人以上、アルゼンチン、ベルギー、ハンガリー、インド、イスラエル、メキシコ、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、スウェーデン、トルコでは各国500人以上です。
各月に収集されたデータは、各国のサンプル構成が、その国の最新の国勢調査データに基づく成人人口の属性を最もよく反映するように加重されています。また、毎月収集されたデータは、グローバルサンプル総数の中で各国が等しくなるように加重されています。アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、英国、ハンガリー、イタリア、日本、ポーランド、韓国、スペイン、スウェーデン、米国のオンライン調査は、一般的な労働年齢人口を代表するものと考えられます。ブラジル、中国本土、インド、イスラエル、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコのオンラインサンプルは、一般人口に比べて都市部、高学歴、富裕層が多く、結果はより「コネクティッド」な人々の意見を反映していると捉えるべきです。
サンプル調査や世論調査には、カバレッジ・エラーや測定エラーなど、その他のエラー要因が含まれる場合があります。Refinitiv/イプソスのオンライン調査の精度は、ベイズ信頼区間を用いて測定されます。ここでは、3ヶ月間のサンプル数が3,000人以上の国では±2.0ポイント、3ヶ月間のサンプル数が1,500人以上の国では±2.9ポイントの信頼性間隔を持つ世論調査となっています。詳細は こちら をご覧ください。
この調査結果の公表は、現地の規則や規制に従います。
Refinitiv/IpsosのPrimary Consumer Sentiment Indexで毎月報告される結果は、その月のデータのみに基づいており(したがって、各国のベースは500以上または1,000以上)、他の月の結果との比較が行われますが、これらはそれぞれ1ヶ月のデータに基づいています。一方、IpsosのGlobal Consumer Confidence at-a-Glanceで任意の月に報告された結果は、その月だけでなく前々月に収集されたデータに基づいており、過去3ヶ月間の「ローリングアベレージ」で構成されています。この手法により、各指標のサンプルサイズを3倍にすることができます。したがって、どの国においても、ベースとなるサンプル数は1,500以上から3,000以上となります。しかし、ある月に報告された調査結果の新鮮さを高めるため、同月のデータには45%、前月のデータには35%、さらにその前月のデータには20%の加重をしています。Refinitiv/Ipsos Primary Consumer Sentiment Index (PCSI)は、2010年から継続している、地域経済の現状と将来、個人の財務状況、貯蓄、大規模な投資を行う信頼感などについての消費者の意識を調査する月次調査です。PCSIの指標は、調査対象の24カ国について、以下の11の質問すべてに基づく「主要指数」と、これら11の質問のサブセットに基づくいくつかのサブ指数で構成されています。これらのサブ指数には、「期待指数」、「投資指数」、「雇用指数」が含まれます。