2025年2月: 消費者信頼感は先月の上昇に続き安定
イプソスの世界消費者信頼感指数は、先月からわずか0.2ポイント上昇し、48.8となりました。指数は安定を示しており、昨年の同時期の水準(-0.3ポイント)と一致しています。
調査対象となった29か国のうち、1月から2月にかけて5か国で消費者心理が大幅に改善した一方、4か国では顕著な低下が見られました。今月は4つのサブ指数すべてが安定を示しています。
2010年3月以降追跡している「レガシー20か国」のみに基づくと、指数は46.6となり、1月から実質的に変化なし(+0.2ポイント)となります。
ラテンアメリカでは信頼感がまちまちです。メキシコ(+4.4ポイント)とチリ(+2.1ポイント)はともに大幅に上昇しました。対照的に、ブラジル(-2.2ポイント)は大幅な減少を示しています。
ヨーロッパでも消費者信頼感は一様ではありません。ハンガリー(-2.9ポイント)と英国(-2.4ポイント)はともに大幅に下落している一方、イタリア(+3.1ポイント)の信頼感は2021年10月以来の最高点に上昇しました。
世界消費者信頼感指数は、調査対象となったすべての国の全体指数または「国別」指数の平均です。今月のレポートは、イプソスオンラインプラットフォームGlobal Advisor で29か国の75歳未満の成人21,000人以上を対象に実施された月次調査に基づいています。この調査は2025年1月24日から2月7日まで実施されました。
29カ国の消費者心理
29か国の中で、インドネシア(64.2)が最高の国家指数スコアを保持しています。国家指数スコアが60以上である唯一の国です。
現在、その他10か国でも国家指数が50ポイント以上となっています:メキシコ(59.7)、インド(58.0)、シンガポール(57.7)、マレーシア(55.6)、米国(55.3)、タイ(54.6)、スウェーデン(54.1)、オランダ(52.3)、アルゼンチン(52.0)、ポーランド(50.0)。
対照的に、現在、国家指数が40ポイントを下回っているのは、日本(37.3)、ハンガリー(35.1)、トルコ(33.3)の3カ国のみです。
12か月前と比較すると、7か国で消費者心理が大幅に低下しています。対照的に、2024年2月から大幅な上昇がみられる国は9か国あり、最も顕著な増加はアルゼンチン(+10.4ポイント)です。
トレンド
イプソスの世界消費者信頼感指数(調査対象29か国すべてに基づく)は現在48.8で、1月からわずか0.2ポイント上昇しました。2010年3月以降追跡している「レガシー20か国」のみに基づくと、46.6となります。
消費者の経済情勢に対する認識や、現在の購買、雇用、投資に対する信頼を反映する現況サブ指数は変化がなく、39.5のままです。7か国では、現況サブ指数が前月比で大幅に上昇(2ポイント以上)し、8か国では大幅に低下しています。
消費者の投資環境に対する認識を示す投資サブ指数はほぼ横ばい(-0.1ポイント)で、現在は41.9となっています。合計で、今月は8か国で投資サブ指数が大幅に上昇し、8か国で大幅な低下が見られました。
将来の経済状況に関する消費者の期待を示す期待サブ指数はわずか0.4ポイント上昇し、現在は57.2となっています。6か国では期待サブ指数が大幅に上昇し、3か国では大幅に低下しました。
雇用の安定性と雇用市場に関する認識を反映する雇用サブ指数は、4か月連続で安定しており(+0.3ポイント)、現在は58.2となっています。雇用サブ指数で大幅な上昇を示した国は6か国であるのに対し、大幅な低下を示した国はわずか4か国です。
注目すべきは、4つのサブ指数すべてにおいて、大幅な低下(2ポイント以上)を示した国がないことです。対照的に、メキシコと韓国は4つのサブ指数すべてにおいて前月比で大幅な上昇を示しています。