逃げ道を探して:コロナ禍で娯楽費が上昇ー若者の傾向

世界の調査対象者の4分の1が、電子機器、書籍、映画に、より多く支出していると回答しています。

Spendings on electronics, books and movies | Gaming | Covid-19 | Ipsosコムキャスト(Comcast Corp.)は先週、NBCユニバーサルの新ストリーミングサービス「ピーコック(Peacock)」を広く開始し、ストリーミング戦争への出資比率を高め、最新のメディア大手となりました。コロナウイルスの大流行で家にいるようになった人々に、さらに多くのビデオを提供しています。

Netflix、Hulu、Amazonプライムビデオ、Disney+などの大物がひしめき合っている市場のように思えるかもしれませんが、オンラインストリーミングサービスはユーザーが家で過ごす時間を増やすことで収益を上げています。

木曜日に発表された4月から6月までのNetflixの収益は、同社の収益がほぼ25%増加して62億米ドルに達し、第2四半期に1010万人の有料購読者を上積みするという予想も上回りました。NetflixとAmazonの株価は今年50%以上上昇しており、今年上半期にCOVID-19の影響から回復しつつある株式市場とは異なる動きを見せています。

では、どこで、どんな人が、家でのエンターテイメントにより多くの支出をしているのでしょうか。

世界26カ国で18,000人近くを対象に実施した最近のグローバル調査によると、対象者の4分の1が、新型コロナウイルスの流行以来、電子機器、映画、書籍などの娯楽費が増加していると回答しています。

アルゼンチン (45%) 、メキシコ (45%) 、トルコ (40%) 、南アフリカ (33%) 、ブラジル、チリ、インド (いずれも32%) などの新興国市場の人々は、娯楽費が増加していると回答する傾向が見られます。

また、若い人たちの間では娯楽費が増加したと回答する傾向がより強く見られ、35歳未満のほぼ3分の1 (30%) がそう回答しています。これに対し、34~49歳では4分の1、50~74歳では18%のみでした。

Most say entertainment costs have risen since Covid-19 | Coronavirus | Ipsos

イプソスのロサンゼルスオフィスでシニアバイスプレジデントを務め、ストリーミングとゲーム関連のクライアントを担当するグレゴリー・コンロンは、高齢者はまだケーブルのような従来型のテレビの加入者であるため、娯楽費が増加したと言う可能性は低いと述べました。

「パンデミックの間にビジネスモデルを変えるのが早かったデジタルサービスとは対照的に、従来型テレビは以前とあまり変わっていない。」とコンロン氏。「お金の使いどころとして新し娯楽ソースが出てきている。たとえばPremium VOD (ビデオ・オン・デマンド)では、多くの映画会社が劇場用映画をオンラインで公開している。」

ゲームが娯楽費を促進

カナダロイヤル銀行のエコノミスト、コリン・ガルディマン氏も同意見で「消費者信用データでもオンライン消費へのシフトが見られる。若者がより多くの娯楽費を報告している理由の一部は、オンライン消費にシフトする傾向があるからだと考えている」と述べています。

「パンデミックの間、ゲームは娯楽費を牽引している。現在使用しているデータセットには年齢層が含まれていないため、特定することはできないが、このゲーム支出の多くは若い世代によると考えられる」とガルディマンはカナダで起きていることを指して言いました。

「娯楽費のカテゴリーで変化を示したものは、コンピュータソフトウェアとゲーム関連の支出で、初夏の時点でゴルフと他のスポーツの売上である。」

ガルディマン氏によると、人々がより多くの時間を孤立して過ごし、家の中で楽しめるものを求めているため、電子機器への支出も比較的堅調だといいます。

日本のゲーム大手任天堂は5月、多くの国が初めてロックダウンに突入した今年の第1四半期に41%の増益を達成したと発表しました。同社の6月の株価は、消費者の需要を背景に10年来の高値を付けました。

コンロンは、ストリーミングサービスやビデオゲームの企業など、消費者の家庭に娯楽製品を配信するための設定がすでにある企業が、コロナの影響から最も恩恵を受けていると付け加えました。

「エンターテインメント業界は、コンテンツを消費者の家庭に確実に届けることで、急速に調整を進めてきた。」とコンロン。「多くの場合、迅速に市場に投入されるようコンテンツが推進されている。」

一方、実店舗が再開しているにもかかわらず、オンライン消費は全般的に増加したままです。ガルディマン氏によれば、それは人々がオンライン消費が増えたことに慣れてきていることを示唆しているということです。

コンテンツ不足、ストリーミング疲労

しかし、ストリーミングに関しては、配信業者がコロナ以前に作成されたコンテンツを使い果たした場合にどうなるかを見るのは興味深いと専門家は言います。

「パンデミックの間、コンテンツの制作はほとんど停止されていたため、コンテンツを作成するための新しい面白い方法が見つかる可能性があります。」とコンロン。

また、家庭で何カ月もビデオコンテンツに耽溺してきた消費者の間では「ストリーミング疲労」という意識が高まっています。

Netflixの株価は、同社の第2四半期の結果が発表後1時間のうちに、木曜日の時間外取引で10%以上下落しました。これは、同社の第3四半期の収益見通しである64億ドルに投資家が失望したためです。この見通しは市場の予想を下回っていました。ストリーミングの巨人は、消費者が新型コロナウイルスの衝撃と社会的制約を乗り越えていくにつれ、成長は鈍化するだろうと警告したのです。

これに加えて、グローバル調査対象者の57%は「娯楽費はコロナ禍が始まって以来変わらない」と回答しています。これが唯一の過半数の回答です。この傾向が強いのはドイツ (78%) 、スウェーデン (73%) 、オランダ (71%) などヨーロッパ諸国です。

世界最大のエンターテイメント市場の一つ、アメリカで実施した別のイプソスの調査では、アメリカ人の38%が以前と同じ量のストリーミングプラットフォームを見ていると回答しました。また、43%はストリーミングサービスに支払う額は変わらないと回答したのに対し、通常より多く使っていると回答したのは11%でした。

コンロンは、コロナが収束すれば、娯楽支出に関する行動の一部は正常に戻るが、消費者行動は混乱を続けるだろうと述べました。

「消費者が新しい選択肢を与えられ、それが過去の選択肢よりも優れている場合、それは市場を変える」とコンロン。「劇場が再開されればプレミアムVODの利用は少し下がるだろうが、パンデミック以前よりは上がるだろう。」

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