痩せていることへのプレッシャー:ボディイメージをどう捉えるか

世界29カ国の5人に3人が、痩せていることよりも良い食生活の方が大切だと言っています。

How do we feel about body image around the world? | Thin | healthy food | sport | Ipsosクリーンイーティング、クレンズ、デトックス、断続的な断食、野菜を中心としたマインドフルな食事は、人々がより健康的なライフスタイルに注目するときに使われる新ワードのほんの一部です。

これらの食生活のトレンドは、ダイエットの必要性ではなく、健康的な食生活が重要であることを強調しています。

しかし一方で、ケトダイエットやパレオダイエットなどはじめとするダイエットは人気ですし、新聞の見出しにはfat-shaming(太っていることへの批判や嘲笑)が取り上げられています。

私たちは実際、健康やボディイメージに関して転機を迎えているのでしょうか。それともこれらの新しい食事方法は、体重を減らすための“シュガーレス”の甘い誘いにすぎないのでしょうか。

世界29カ国の21,000人近くを対象として実施したグローバルアドバイザー調査 の結果によると、62%が「痩せていることよりも良い食生活の方が大切だ」と考えています。

韓国(78%)、インド(77%)、日本(72%)、サウジアラビア(70%)などではこれに同意する傾向が強く、ルーマニア(55%)、ドイツ(43%)、フランス、ハンガリー(42%)など、ヨーロッパの人々は同意しない傾向が見られました。

また、先進国の人々は、「ほとんどのダイエット計画は最終的には失敗する」と考える傾向が強く、カナダ(75%)、ドイツ、ロシア(73%)、オーストラリア(71%)が最も懐疑的です。「失敗しない」と考える傾向が強いのは日本(55%)、そして新興市場のマレーシア(48%)、メキシコ(46%)、アルゼンチン(45%)が続きます。

健康的な食生活と減量

イギリス NHS(National Health Service)のコンサルタントで英国に拠点を置く減量スペシャリストのサリー・ノートン博士は、調査対象者の過半数が痩せているよりも健康的な食生活を重視していることが新鮮であると述べ、彼らが栄養摂取によるカロリー過剰よりも健康的な食事を優先していることを示唆しました。

「しかし、体重が多ければ多いほど、たとえそれが健康的な食事によるものであるとしても、体重が増えると健康問題のリスクが高まることを受け入れなければならない」とノートン博士は言いました。

「調査対象者のほぼ3分の2の人々が、ほとんどのダイエット計画が最終的に失敗するということを認識しているという事実は、カロリーを減らすだけでは健康的な食事にはならないという事実を認識していることを反映している。」

 

Eating Well vs Losing Weight | Ipsos

ノートン博士によると、体重管理と体型を気にすることによる自尊心の低下という分野での大きな変化は、体重と体型だけよりも健康を優先する傾向が本当に見られるかどうかによります。

「私たちは健康的な体重を目指し続けるべきではあるが、健康とフィットネスに注目することは、これを達成するためのより良い方法だ。精神的にも身体的にも、健康のためにずっと良い。」とノートン博士は述べました。

食べるために運動して何が悪い

しかし専門家によると「何を食べるかを気にしなくてもいいように運動する」というのはまた別の問題です。

調査対象者の45%が「何を食べるかを気にしなくてもいいように運動する」と回答しました。この傾向はインド(67%)、マレーシア(60%)、コロンビア(56%)など、新興市場で高く、先進市場よりもずっと高い傾向が見られます。

イギリスのイプソス ヘルスケア部門 アソシエイトディレクターであるベリンダ・レアティは、これが示唆しているのは「何でも食べている」ということであり、運動で悪しき食習慣を変えることはできないと言いました。

「これは、運動や体を動かすことが実際に自分にどんな影響を与えるのかということについて、非常に視野が狭くなっていることを示している。まだまだ体重重視だ。」

ノートン博士も、調査結果は悪い食習慣を振り切ることができていないことを示していると付け加え、これに同意しています。

「運動だけで食生活の悪さを克服できるという考えには欠陥がある。」とノートン博士は言いました。「調査対象者の多くはこの事実を認識していないと思う。単に他の理由で運動をしないほうが、より可能性が高い。」

彼女は、体重だけでなく健康とフィットネスに注目することは、骨と関節、ストレス解消、脳、心臓、肺などの多岐にわたる健康のために運動をすることにつながると述べました。体重管理はおまけです。

自分をどう見るか

世界的にみると、調査対象者の半数以上(51%)が「減量のためにダイエットに取り組んだことがある」と回答しました。しかし同時に、より多くの人々(55%)が自分の体重に満足していました。
ダイエットはさておき、イギリスのような場所では、特にソーシャルメディア上で、ボディイメージに関する意見の多様化が進んでいるとレアティは言います。
「いわゆる‘理想体型’というのがまだ主流だが、‘ボディポジティブ’とHealth at Every Size(HAES)を中心としたメッセージが増えている。」とレアティ。「しかし、魅力的で価値のある人間の究極の条件は体型ではないという考えが、この基礎となっている。」

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