女性が成功するためには知性と勤勉を男性よりも求められる
Global Institute for Women’s Leadership、Policy Institute、およびイプソス MORIは世界28カ国の約2万人を対象に調査を実施しました。
世界的に見ると、男性(18%)は女性(9%)の2倍の割合で「自国ではすでに男女平等が達成されている」と回答しています。
世界の人々は「女性が成功するためには知性が重要」(28%)で、「男性が成功するためには知性が重要」(20%)という意見よりも高い割合だという傾向があります。また「決してあきらめないことが鍵だ」と言う意見についても同様の傾向があります(女性25% vs男性16%)。
女性(15%)は男性(7%)の2倍、外見が成功の鍵となる要因として挙げられる傾向があります。
これとは対照的に、男性の成功には個人的なネットワークがより重要だと考えられています。世界的には、22%が男性にとってインターネット接続が成功の鍵だと答えているのに対し、女性にとってそれが成功の鍵だと応えているのは13%です。また、男性にとって政治的なつながりが特に重要だと答えたのは18%、女性にとっては8%でした。
「女性の容姿は成功するのに重要だ」と回答した人の割合が最も高いのはロシア(35%)で、世界平均は15%です。
中国の人々は「自国では女性と男性はすでに平等である」と考えている傾向が最も強く(28%)、世界平均は13%です。
男女平等の推進に向けた政府の取り組みが不十分だと政府を非難する傾向が強い国はトルコ(32%)、ブラジル(29%)、ハンガリー、ペルー、南アフリカ共和国、スペイン(いずれも25%)です。
男女間の不平等の理由として最も多く挙げられたのは「男性・男子が男女平等の重要性について教育を受けていない」ことであり、メキシコ(38%)、アルゼンチン(34%)、チリ(34%)、ペルー(39%)で顕著です。
ヒラリー・ロダム・クリントン氏は11月13日、キングスカレッジ・ロンドンの新しい世界問題(World Questions)シリーズのオープニングイベントで、女性のリーダーシップと男女平等について、ジュリア・ギラード氏と対談しました。
このイベントは、クリントン元国務長官とその娘であるチェルシー・クリントン共著『The Book of Gutsy Women』の出版記念でもあります。この本は現状に挑戦してきた、心を打つ女性たちの話を伝えています。
元オーストラリア首相であり、キングスカレッジ・ロンドンの女性リーダーシップ国際研究所 (Global Institute for Women's Leadership) 会長であるジュリア・ギラード氏は次のように述べました。
この調査は、男性は同窓などの人脈のおかげで出世する可能性が高いが、女性はさらに優秀で知的でなければ成功の扉の入り口に立てないと人々が理解していることを裏付けている。ヒラリー・ロダム・クリントン 氏は、男性よりも適任で、有能で、勤勉であることについてよく知っている人だ。キングスカレッジ・ロンドンで世界問題イベントシリーズを開催し、彼女のリーダーとしての経験と、より多くの女性が彼女の後を追うことができるように何を変える必要があるかについて議論するために、彼女を迎えることができて光栄だ。
キングスカレッジ・ロンドン女性リーダーシップ国際研究所ディレクターのロージー・キャンベル教授は次のように述べました。
何十年にもわたって行われてきた調査によると、男性は女性よりも容易にトップに上り詰めることができるということが明らかになっており、一般の人々がこのことを認識するようになってきていることは心強いことであるが、私たちが公平な立場に立つためには、具体的な行動が必要だ。私たちの調査はまた、人々が雇用主を男女平等への大きな障壁と見ていることを明らかにし、仕事の世界が多くの女性を抑えているという意見は正しい。まず、柔軟で公平な採用プロセスの拡大が求められそうだ。
イプソスMORIのパブリック・アフェアーズ部門、マネージングディレクターであるケリー・ビーバーは次のように述べています。
私たちの調査によると「知識より人脈がものを言う; It’s not what you know but who you know」 という格言は、少なくとも男性には今でも当てはまる。女性が成功するためには、コネを持つことよりも、一生懸命働くこと、知的であること、適切な資格を持っていること、そして決してあきらめないことが重要だ。とはいえ、私たちの調査ではまた、立ち直る力だけでは女性が男性と平等になることはできないと示している。女性は前向きな行動を必要としており、多くの国では、その責任は雇用主にあると考えられている。調査では、象徴の重要性も示している。見えないものにはなれないのだ。これに沿って、次の25年間で男女平等を達成することが最も重要であると認識された3つの分野は、政府と政治における女性の代表、ビジネスにおける女性上級職、および女性のCEO/取締役職である。