自転車で通勤は少数派

自転車で通勤していると答えたのは、28カ国平均でわずか12%でした。

Ipsos | World Bicycle Day 2022 | Global Advisor

真夏の炎天下、スーツでペダルをこいで坂を上るのはつらいものがあります。

より多くの人に、クルマではなく自転車で通勤してもらうことは難しいでしょう。

パンデミックの初期には自転車を買う人が急増しましたが、今は会社に復帰するためにサドルに飛び乗る人が増えているわけではなさそうです。

イプソスのヨーロッパ パブリックアフェアーズ部門担当マネージング・ディレクターであるChristine Tresignieはベルギーに在住しており、彼女を含む多くのベルギー人がコロナウイルス感染拡大の際に自転車やe-bikeを購入したが、ほとんどの人は車通勤にこだわっているようだと述べています。

イプソスの新たなグローバルアドバイザー調査によると、ベルギーは世界平均と同じで、職場や学校に行くのに自転車に乗っていると答えた調査対象者はわずか12%でした。

山あり谷あり

オランダでは自転車通勤の割合が、グローバル平均の3倍近くになっています。3月25日から4月8日の間に行われた28カ国の調査において、オランダの成人が30%の割合で自転車通勤をしていると答え、28カ国のトップになったことについて、Tresignieは当然だと考えています。

「オランダとベルギーはとても近い国ですが、多くの点で異なっており、サイクリングもそのひとつです」と語り、オランダが起伏のないフラットな平地であるのに対し、ベルギーはそうではないことを指摘しました。さらに、多くのベルギー人は自動車を所有し、ガソリン代は雇用主が負担しており、政府は自転車のインフラに大きな投資をしてきませんでしたが、最近では変わり始めているとのことです。

おそらく、一番の問題は、自転車通勤がベルギー文化の伝統として根付いていないことだ、とTresignieは述べています。コロンビアは海を隔てていますが、自転車通勤に対する一般的な考え方は、ベルギーよりもオランダとの共通点が多いかもしれません。

コロンビア人の10人に2人(17%)が通勤・通学に自転車を利用していると回答し、オランダと同様に、コロンビア政府は数十年をかけて自転車のインフラとその普及に投資してきたと、イプソスのコロンビア パブリックアフェアーズ部門サービスラインリーダー、Cristina Querubinは述べています。

逆風

コロンビアではその成果が出始めていますが、他の国ではまだ軌道に乗っていないのが現状です。

イプソスの調査によると、マレーシアでは、職場や学校に自転車で通っていると答えた成人はわずか6%でした。

マレーシアパブリックアフェアーズ部門サービスラインリーダーであるWan Nuradiahは、高温多湿の気候に加え、舗装されていない道路が多いため、マレーシアでのサイクリングは「A地点からB地点まで移動する交通手段というよりも、レクリエーション的な活動である」と述べています。

韓国でも似たようなもので、自転車通勤をすると答えた人はわずか7%で、自転車はレジャーとして見られていると、イプソス韓国のパブリックアフェアーズ部門サービスラインリーダー、Chanbok Leeは述べています。

「韓国では主要都市に自転車専用レーンがないため、ほとんどの韓国人は自転車通勤をしません。自転車通勤をする場合、車と一緒に車道を走らなければならないので、危険だと感じる人が多いようです。」

韓国人の半数強(53%)が「自転車で移動するのは危険だ」と回答しており、これは世界平均の52%とほぼ同じです。

追い風

しかし、それだけではありません。

イプソスが行った調査では、コロンビア人の多く(70%)が、暑さや坂はもちろんのこと、自分の住んでいる地域では自転車は危険だと回答しています。しかし、小さな町の農場労働者から大都市の会社員まで、多くの成人が自転車通勤をしているのは、それが最も安くて速い通勤方法と考えられているからだと、Querubinは説明しました。

この夏のガソリン価格の高騰により、短期間ではありますが、世界中の労働者がスーツ姿でペダルを踏んで通勤するようになるかもしれません。

長期的にはどうでしょうか?

次の世代は、車での通勤にブレーキをかけ始めています。  

調査によると、35歳以下の成人は、通勤・通学に自転車を利用していると回答する割合が28カ国平均で15%と、50歳以上の8%のほぼ2倍に上っています。

Tresignieは、車社会のベルギーでも、Z世代やミレニアル世代の間でこのような変化が起きていることを実感しています。

「イプソスで私のチームに入った若い人たちは、社用車を持つことにあまり興味を示さず、電動自転車と電車の定期券をセットにしたものを欲しがります。若い人は運転免許を持っていない人も多いので、公共交通機関や自転車に頼っているのです。」

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