「女性は最も不平等な扱いを受けている」と感じている日本人15%

【プレスリリース】イプソスは、世界33カ国の74歳以下の26,259人を対象に、平等問題に対する世界の人々の意識を調査する「イプソス平等指数調査」を実施しました。

調査結果のサマリー

① 「自国で最も不平等または不公平な扱いを受けているのは女性」と回答した日本人は15%。33カ国中3番目に低い数字である。
   ⇒同設問に対する各国の回答平均値は26%。最下位のシンガポール(11%)、タイ(14%)に続き日本は3番目に低い数字である。
② 「自国が直面する他のすべての問題と比較して、不平等は重要」と回答した日本人は、38%。
   ⇒同設問に対する各国の回答平均値は52%。トップのインドネシア(81%)と比べると、数値に大きな差異がある。


本調査は平等問題に対する世界の人々の意識を調査するもので、イプソスにとっては今回が初めての調査です。イプソスは、毎年繰り返し本調査を実施することで、経年変化を追跡できるようにすることを目指しています。

調査結果

① 「現在のあなたの国で、最も不平等または不公正な扱いを受けているのは誰だと思いますか?(複数回答可)」という設問に対し、「女性」と回答した割合

最も不平等・不公正な扱い―女性

「自国で最も不平等または不公平な扱いを受けているのは女性」と回答した日本人の割合は15%であり、33カ国中3番目に低い数値でした。世界経済フォーラムによるジェンダーギャップ指数2023年で日本は146カ国中125位と過去最低の結果だったにも関わらず、「男女不平等」を感じている日本人が他国と比較しても少ないことが分かります。

 

②    あなたの国が直面する他のすべての問題と比較して、「不平等は重要である」もしくは「重要でない」と回答した割合

不平等は重要な問題/重要ではないと回答した割合

「不平等は重要である」と回答した日本人は38%で、33カ国中下から5番目です。
世界各国平均値と比較しても低い数字であり、日本は平等・不平等に対する認識が低いと言えます。

 

まとめ

7月19日は女性大臣の日です。1960年のこの日、第一次池田内閣に中山マサが厚生大臣として入閣、日本に初の女性大臣が誕生しました。しかしながら現在、衆議院の女性比率はわずか1割と、政治の世界において男女平等が進んでいるとは言い難い状況です。そんな中発表された世界経済フォーラムによる2023年度のジェンダーギャップ指数によれば、日本は146カ国中125位でした。日本の女性活躍推進をさらに推し進めていく必要があるにも関わらず、今回の調査で、男女平等について世界から向けられる客観的な評価と、実際の国民の意識や感じていることに乖離があることが明らかとなり、また、「平等」に対しての認識が低いこともわかりました。今後このギャップを埋めていくには、女性活躍推進の真の障壁を明らかにし社会全体の意識変革を促していくことが必要ではないでしょうか。

グローバルレポートはこちらから

本調査について

調査方法:イプソス グローバルアドバイザー調査プラットフォーム、IndiaBusプラットフォームを使用したオンライン調査
調査対象:世界33カ国 26,259人(インドの18歳以上、カナダ、南アフリカ、トルコ、米国の18~74歳、タイの20~74歳、インドネシアとシンガポールの21~74歳、その他の国の16~74歳)
調査実施日:2023年2月17日~3月3日
調査機関:イプソス
 

ダウンロード

社会