ESG – リーダーシップ、集中力、コミュニケーション、そして何よりも行動の時
レピュテーション協議会メンバーの 10 人中 8 人以上が、 ESG のパフォーマンスの低下が重大な影響を及ぼしていることに同意しており、企業内で ESG が重要視されていることは、驚くべきことではありません。しかし、真の変化を促すためには、CEO以下による強力なリーダーシップが必要であり、ESGがあらゆる部門、プロセス、役割に確実に組み込まれている必要があります。この全面的かつ真摯な取り組みがなければ、どんな計画も失敗する可能性があります。
ESGという用語は、2005年に世界銀行グループ内の国際金融公社(IFC)主導による「Who Cares Wins」という画期的なレビューを取り上げたイベントで初めて使用され、後にフレッシュフィールズ・レポートで使用されました。その焦点は、資産管理と財務調査における ESG バリュードライバーの重要性を理解することです。このイベントの結びとして、ESG が長期投資において重要な役割を果たすということが挙げられました。これはESG協議会の意向を色濃く反映したものです。しかし、世界各地から集まった35 名以上の CSO の考えから、他に何が得られるでしょうか?
財務報告や企業報告、さらには組織内の機能において、E、S、G の各要素は、ややサイロ化されたアプローチで扱われ、語られることがよくあります。しかし、イプソスの幅広い調査によると、人々はすでに環境を表す「E」と社会を表す「S」の関連性を認識しており、つまり、この地球上で我々が繁栄し、発展していくには、自然環境そのものを乱用することにが不可欠であることを示しています。3 したがって、ビジネスにおいてこれらを個別の要素として扱うのではなく、むしろこれらの間の関連性をうまく利用していく必要があります。
では「G」はどうでしょうか?国連 (UN) のグッドガバナンスの定義を、 「開発目標を達成するために必要な政治的および制度的プロセスとその成果」とするならば、確かにガバナンスの強化は環境的および社会的目標の達成を確実にします 。多国籍企業の企業責任を考えるとき、人々が社会をより良くすることに重きを置いていることを考慮すると、ESG よりも GES 、あるいはGSE の方が重要だと考えるべきでしょうか?実際、国連が「ESG」という用語を初めて使用した際には、ガバナンスが中心であると考えられていたため、当初は「GES」と呼ぶことが提案されていました。
明確なリーダーシップと優れたガバナンスが不可欠なことは言うまでもありませんが、これは短期的および長期的な計画の両方でサポートされる必要があります。これらの計画に対して企業がどのように対応するか、進捗状況をどのように把握し、管理していくのかを示す明確で詳細な手順が必要です。また、リソース、研究開発、新しいプロセス、関連スキルへの投資など、計画達成のための適切な投資も必要です。しかし、商業的に実行可能で目的のある計画を作成することによって、企業はどこに注力すべきかというスイートスポットを特定する必要があります。これは、以下の重複する部分を特定することで論理的に実行可能です。
- 企業が環境および社会的な観点から受けている影響。
- すべてのコアステークホルダーに関する問題の懸念と重要性は、ほとんどのステークホルダー、特に顧客にとって、環境的および社会的利益は、ベネフィットとしてではなく主にコベネフィットとして提供されることが期待されていることを認識する。
- その焦点は、企業が現在、およびこの先、何を提供できるかに当てられている。
- 企業にもたらす価値は、財務面だけでなく、レピュテーション、従業員のエンゲージメント、競合他社との差別化、潜在的なコスト削減などの観点からも見られる。

計画に対するパフォーマンスを報告するための、透明性があり誠実なアプローチは、遅れがあった場合や方向性を変更する場合でも、健全な要素である必要があります。明確なゴールのない ESG の取り組みにおいて、このような詳細な情報を正直かつオープンにすることで、すべての企業との信頼関係が深まります。
これに関連して、ESG に関するコミュニケーションは、多くのブランドがさまざまな名目でグリーンウォッシングに陥っているため、問題の多い分野です。しかし、ブランドが取り組んでいる前向きな取り組みが、そのブランドが掲げるものと強く結びついている場合、このような批判を受ける可能性を大幅に軽減または回避できます。これは、広告1 2と顧客体験の両方で実証されています。ブランドが顧客にとって何を象徴しているのかを直感的に結び付けることで、エンゲージメントが高まり、ブランドの認知、ひいては価値を高めることにつながります。
忘れてはならないことは、従業員もまた重要なステークホルダーであり、企業の ESG イニシアチブの最大の支持者となる可能性があるということです。調査によると、外部に対する ESG コミュニケーションは従業員の企業に対するプライドに大きな影響を与えます。企業に対してプライドを持つのが、内部コミュニケーションだけを見たことのあるでは45 %であるのに対し、内部と外部の両方のコミュニケーションを見たことのある人は 73 %に上ります。このことは、内部告発の可能性を回避するために、社内と社外のコミュニケーションをうまく連携させることがいかに重要であるかを示しています。
意欲的な従業員は数多く存在しており、企業のESGの歩みをさらに加速させ、レベルアップさせる大きなエネルギー源となります。
目次
- はじめに:ESG協議会レポート2023
- チーフ・サステナビリティ・オフィサー (CSO) の役割の変化
- 変化を促すもの:ステークホルダーマネジメントの役割
- 統合的なESG戦略の構築
- 善いことをしてビジネスを良くする:ESGのレジリエンス、リスク、レピュテーション価値
- ESGの未来とは?
- ESG - リーダーシップ、集中力、コミュニケーション、そして何よりも行動の時。
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