インフレ時代におけるイノベーション

消費財業界のイノベーションリーダーのためのプレイブック。

Ipsos Views | Innovation in inflationary times

世界の消費者の 4 人に 3 人は、2022 年の物価上昇が所得の伸びを上回ることを懸念しています。一方、消費財業界のリーダーたちは、商品コストの上昇、在庫不足、消費者心理の急速な変化といった新たな優先課題に対処するため、イノベーションのパイプラインの崩壊に直面しています。 

イノベーションリーダーは、パイプラインを完全に見直すか、インフレに強いイノベーションを打ち出すか、価格面での脆弱性を減らすために刷新するかという選択に迫られる、難しい局面に入っています。価格上昇が避けられない場合でも、直接的に価格を上げる、もしくはダウンサイジングする、あるいは他の間接的な方法をとるかなど、依然として厳しい選択を迫られています。

インフレの時代にイノベーションを起こすのは大変なことですが、成功したリーダーたちは、強力なリサーチツールに支えられた体系的なアプローチで、困難な時代を乗り越えてきました。

成功するマーケッターは、まず値付けの状況を理解し、そのカテゴリーやセグメントが直面する、影響の大きさを左右する要因を解明することから始めます。そして、既存の製品との交差弾力性を分析し、イノベーションを起こすのに最適な競合ポジションを見極めます。

インフレに強いイノベーションポートフォリオを構築するために、マーケッターはこの分野に差別化をもたらし、その代替可能性を低下させる必要があります。この分野の中枢的な参入コストを超える主張を重ねることが全体として効果的であることは証明されていますが、重要なのは、優れた支払許容度を提供する適切な主張を選択し、その主張を担う適切なエクイティを持つブランドを選択することです。

また、マーケッターは消費者の行動や意識の変化に基づき常にパイプラインを適応させるとともに、収益性を守るためにバリューとプレミアムイノベーションのバランスをとる必要があります。

価格上昇が避けられない場合、直接的に価格を上げるか、それともダウンサイジングやコスト削減などの控えめなアプローチで間接的に上げるかはデリケートな問題です。マーケッターは、短期的な利益と長期的なリスクのバランスを取る必要があります。

『インフレ時代におけるイノベーション Innovating in Inflationary Times』 では、過去の高インフレ時代から得た教訓をもとに、クライアントが困難な時期を乗り越えるために必要なことを紹介しています。

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