気候変動への懸念から行動を変えたと答えた消費者は、パンデミック前よりも少ない

地球環境に配慮した行動をとる頻度が高いのは、リサイクル/コンポスト、省エネ、節水、食品廃棄物の回避など、家庭内での行動が上位を占めています。

イプソスが2021年9月~10月に調査した29カ国の平均では、半数以上(56%)が過去数年間に気候変動への懸念から消費行動を修正したと回答しています。これは、29カ国のうち2カ国を除くすべての国で同じ質問が行われた2020年1月の平均69%から低下しています。

両調査の対象となったすべての国で、過去数年間に、気候変動への懸念から、購入または使用する製品やサービスを変更したと答えた人の割合が減少しています。これは、世界中の消費者がコロナウイルスから自分や他人を守るために日々の習慣を変えなければならなかったため、自分の行動が環境に与える影響への関心が薄れていったことを示唆しています。世界平均では、「多くを変更した」と回答したのは5人に1人(17%)以下、「少しの変更」は5人に2人(39%)、「全く変更していない」は10人に3人(31%)でした。

最新の調査は、2021年9月下旬から10月上旬にかけて、イプソスのGlobal Advisorオンラインプラットフォームで23,000人以上の成人を対象に実施されました。
気候変動対策のために自分の行動を変えたと回答した消費者が最も多い国は、昨年と変わりません。しかしこれらの国でも、その割合は大きく減少しています。インド(76%、12ポイント減)、メキシコ(74%、12ポイント減)、チリ(73%、13ポイント減)、中国(72%、13ポイント減)などです。
気候変動への懸念から行動を修正したと答えた消費者が最も少ない国は、日本(22%、9ポイント減)、ロシア(40%、12ポイント減)、米国(41%、15ポイント減)、オランダ(41%、16ポイント減)です。
環境に配慮している消費者の割合が昨年よりも大きく減少した国は、マレーシア(62%、23ポイント減)、スペイン(53%、23ポイント減)、ポーランド(49%、23ポイント減)、フランス(52%、21ポイント減)などです。
世界的に見て、気候変動対策として最もよく行われている個々の行動は、リサイクルやコンポスト(29カ国の調査対象者の平均46%が挙げています)、家庭での一般的な省エネ(43%)、食べ物を捨てない(41%)、家庭での節水(41%)です。

気候への懸念から行動を変えると回答した人は、一般的に男性よりも女性の方が多く、特に「食べ物を捨てない」(世界平均で女性46% vs. 男性36%)、家での節水(46% vs. 36%)、新しいものを買う回数を減らす(36% vs. 26%)、パッケージの多い商品を避ける(33% vs. 25%)などの点で差が見られます。

気候変動への懸念から、以前よりもリサイクルやコンポストをする頻度が増えたと回答した消費者が最も多い国は、ベルギー(65%)、カナダ(64%)、スウェーデン(60%)、コロンビア(60%)、ハンガリー(60%)でした。逆に、リサイクルやコンポストの使用量に変化がないと答えた消費者が多いのは、日本(33%)、米国(32%)、ドイツ(24%)などです。

この調査では、消費者が自分の住む地域の他の人々よりも気候変動対策に取り組んでいると感じているかどうかを確認するために、気候変動への懸念から近所の人々が行ったであろう変化についても質問しています。世界平均では、10人に3人(30%)が「自分の近所の人々は少なくとも何らか変化した」、3分の1(34%)が「何も変化していない」、5人に2人(37%)は「よくわからない」と回答しました。

この結果から、ラテンアメリカの消費者は、他の人が自分よりも気候変動対策に取り組んでいないと考える傾向があることがわかりました。「近所の人は何も変えていない」と答えた消費者の割合が、「自分は何も変えていない」と答えた割合よりも15ポイント以上高くなっているのは、メキシコ(42% vs. 18%)、チリ(41% vs. 19%)、コロンビア(40% vs. 19%)、アルゼンチン(42% vs. 25%)、ペルー(37%対21%)などです。これは、ハンガリー(43% vs. 27%)でも同様です。

世界の他の地域では、「自分は何も変えていない」と答えた人が「近所の人はなにも変えていない」と答えた人を上回っています。特に、ノルウェー(50% vs. 31%)、オーストラリア(36% vs. 24%)、サウジアラビア(29% vs. 19%)、スペイン(31% vs. 24%)、米国(36% vs. 43%)がそうです。しかし、これらの国では、近所の人が気候変動への懸念から行動を変えたかどうかはわからないと答えた人の割合が多くなっています。

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これは、イプソスが同社のGlobal Advisorオンラインプラットフォームで実施した29カ国の調査結果です。イプソスは、2021年9月24日~10月8日、米国、カナダ、マレーシア、南アフリカ、トルコでは18~74歳、ノルウェーでは16歳以上、その他の23市場では16~74歳の合計23,055名を対象に調査を実施しました。

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