2025年4月: 世界の消費者信頼感は2か月連続でわずかに低下
イプソスの世界消費者信頼感指数は先月から0.5ポイント下落し、47.7となっています。この指数は2か月連続で低下し、昨年の同時期より1.2ポイント低下しています。
調査対象となった29か国のうち、5か国では消費者信頼感が大きく向上した一方、7か国では顕著な低下が見られました。今月は4つのサブ指数すべてが大幅に低下しています。
2010年3月以降追跡している「レガシー20か国」のみに基づくと、指数は45.4となり、3月から0.8ポイント低下しています。
アジア太平洋地域の信頼感は様々です。オーストラリア(-3.1ポイント)は各国の中で最も大きな下落幅を示し、インド(-2.4ポイント)も大幅な下落となりました。しかし、シンガポール(+2.6ポイント)、インドネシア(+2.6ポイント)、タイ(+2.2ポイント)では感情は上昇しています。
ラテンアメリカでも消費者信頼感は様々です。ペルー(-2.4ポイント)とアルゼンチン(-2.1ポイント)は今月大幅な低下を示しています。対照的に、チリ(+2.4ポイント)とブラジル(+2.2ポイント)はともに大幅に上昇しました。
世界消費者信頼感指数は、調査対象となったすべての国の総合指数または「国家」指数の平均です。今月のレポートは、イプソスのオンラインプラットフォームGlobal Advisorで29か国の75歳未満の成人21,000人以上を対象に実施された月次調査に基づいています。この調査は2025年3月21日から4月4日まで実施されました。
29か国の消費者心理
29か国の中で、インドネシア(61.1)が最高の国家指数スコアを獲得しました。国家指数スコアが60以上である唯一の国です。
他に、シンガポール(59.8)、マレーシア(58.4)、インド(57.8)、メキシコ(56.9)、タイ(54.5)、米国(52.8)、スウェーデン(52.5)、オランダ(52.4)、ブラジル(51.3)の9か国でも、国家指数が50ポイント以上となっています。
対照的に、韓国(38.2)、日本(36.0)、ハンガリー(34.7)、トルコ(33.1)の4か国では、国家指数が40ポイントを下回っています。
12か月前と比較すると、14か国で消費者信頼感が大幅に低下しています。対照的に、マレーシアとシンガポールのみが2024年4月から大幅な上昇を示しています。
トレンド
イプソスの世界消費者信頼感指数(調査対象となった全29か国に基づく)は現在47.7で、3月から0.5ポイント低下しています。2010年3月以降追跡している「レガシー20か国」のみに基づくと、その数値は45.4となります。
消費者の経済情勢に対する認識や、現在の購買、雇用、投資に対する信頼を反映する現況サブ指数は0.5ポイント下落し、現在は38.1となっています。合計で、7か国が現況サブ指数で前月比大幅な上昇(2ポイント以上)を示し、11か国が大幅な低下を示しています。
消費者の投資環境に対する認識を示す投資サブ指数は0.6ポイント下落し、現在は40.5となっています。今月、6か国では投資サブ指数が大幅に上昇し、11か国では大幅な低下が見られました。
将来の経済状況に関する消費者の期待を示す期待サブ指数は今月0.6ポイント低下し、現在は56.1となっています。期待サブ指数で大幅な上昇を示した国はわずか3か国で、大幅な低下を示した国は7か国です。
雇用の安定と雇用市場に関する認識を反映する雇用サブ指数は今月0.6ポイント下落し、現在は57.3となっています。インドネシアは雇用サブ指数で大幅な上昇を示した唯一の国であり、5か国は大幅な低下を示しました。
注目すべきは、オーストラリアが4つのサブ指数すべてにおいて大幅な低下(-2ポイント以下)を示した唯一の国であるということです。対照的に、インドネシアは4つのサブ指数すべてにおいて前月比で大幅な上昇を示した唯一の国です。