世界が懸念していること:新型コロナウイルスは8か月連続で最大の懸念
イプソスの「世界が懸念していること(What Worries the World)調査」は、現在27カ国で実施しています。最も重要な社会的・政治的問題に関する世論を追跡し、過去10年のデータから最新のコンテキストを導きます。
多くの国がコロナ感染の第2波と新たな規制に対処しているため、27カ国の調査対象者の47%がコロナウイルスは自国が今日直面している最大の問題の一つであると回答しています。これは先月より3ポイント増えたもので、2020年8月以来初めての増加です。
世界の人々にとって最も懸念される社会的・政治的問題は、この数カ月間、比較的安定して推移してきました。これは、COVID-19に対する関心の高まりが、長期的な調査の中では歴史的なものであるにもかかわらず、比較的穏やかなレベルに達したためです。
コロナウイルス
コロナウイルスへの懸念では、マレーシアが2か月連続で最も高い国となっています。英国とスペインもトップ3にとどまっており、それぞれわずかながら上昇しています。
スウェーデンでは今月、コロナウイルスに対する懸念が大幅に高まりました (+22) 。ベルギー (+15) 、イタリア (+14) 、ハンガリー (+14) 、フランス (+10) 、メキシコ (+10) も上昇しています。
失業
失業は現在、調査対象国全体で2番目に大きな懸念です。38%の対象者が、現在自国が直面している最も重要な問題の一つとして失業を選んでいます。これは、コロナ禍の雇用確保に対する懸念の高まりを反映しています。
南アフリカ (65%) が最もこの問題を懸念しており、スペイン (60%) 、イタリア (59%) がそれに続きます。韓国とマレーシアでも50%以上が、これは自国の最重要問題だと回答しています。マレーシアではこの問題に関する月間の増加率が最大で、+7ポイントです。
自国の方向性は正しいのか
調査対象色全体では、36%が「自国は正しい方向に向かっている」と考えており、64%が「間違った方向に向かっている」と回答しています。一般的に言えば、人々は数カ月前よりも目先の見通しについてあまり前向きではありません。とはいえ、国によって著しい違いがあります。
この項目で最も大きな変化が見られるのはポーランドです。87%が自国は間違った方向に向かっていると回答しており、先月より13ポイント増加したことで、ポーランドは現在、27カ国中最も楽観的でない国となっています。
南アフリカとフランスは80%が間違った方向に向かっていると回答しています。また、ベルギー (79%) 、スペイン (77%) 、トルコ (76%) でも、自国の方向性について悲観的な見方をしています。
この調査は、Ipsos Online Panelシステムを通じて世界27カ国で実施されました。27カ国にはアルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、英国、ドイツ、ハンガリー、インド、イスラエル、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、ペルー、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、米国が含まれます。2020年10月23日~11月6日、米国、南アフリカ、トルコ、イスラエル、カナダでは18歳~74歳、その他の国では16歳~74歳を対象に20,006件のインタビューが実施されました。データは、母集団のプロファイルに一致するように加重されます。
これまでの「世界が懸念していること調査「」についてはこちらのリンクからご覧ください: What Worries the World survey