高齢化の未来を考える

世界的な調査では、高齢化に関する懸念が高いことが明らかになり、今後の人生について否定的な状況が描き出されています。

イプソスによる今回の調査は、National Lottery Community Fundから寄付を受けた慈善団体Centre for Ageing Betterと協力して行われたもので、世界30カ国のオンライン市民が感じている高齢化に関する否定的な感情と、彼らがどのように将来の生活に備えているかを示しています。詳細データについてはファイルをダウンロードしてご覧いただけます。

*日本語のレポートを追加いたしました。

 

この調査は、次の主なトピックで構成されています:

• 晩年に関する楽観主義

• 「高齢」とは何歳のことか。どういうことか。

• メディアにおける高齢化

• 政治の力

• 技術の可能性

• 将来への備え

• イギリスでの状況

 

イプソスの担当者は以下のように述べています。「高齢人口の増加は、我々の最大の業績の一つです。しかし、同時に社会、ビジネス、ブランドにとって大きな課題でもあります。私たちの調査によると、老後に関する金銭面や健康面での懸念が世界的に蔓延しており、否定的な見方が数多く存在しています。このような否定的な見方をするということは、人々の今後の人生は「可能性のある時間である」ということをメディアが表現し切れていないのではないでしょうか。したがって、高齢者を表現する際に「賢い」 という言葉に加えて、 「虚弱」 、 「孤独」 、 「不当に扱われている」 という言葉を使うことが多いのは、おそらくほとんど驚くことではないでしょう。しかしながら、楽観論には理由があります。高齢者の生活を向上させるテクノロジーの力を信じる人が世界的に増えています。人々はまた、老後に備えられるようにするためにできることがあると考える傾向があります。しかし、私たちがすべきだとわかっていることと、実際にしていることとの間にはギャップがあります。後の人生は私たちの黄金時代であるべきですが、そのためには、まだまだやらなくてはならないことが多くあることは明らかです。」

 

Centre for Ageing Betterの最高責任者であるAnna Dixonは以下のように述べています。「長寿には大きなチャンスがありますが、老後を楽しみにしている人は世界で3人に1人しかいません。世界中に広まっている老後に関するストーリーが衰退、脆弱、不健康、孤独であることを考えると、これはおそらく驚くべきことではありません。このような否定的な経験は避けられるものでしょう。私たちは、より多くの人が安心して年を取ることができるように、職場、住居、健康、地域社会を改善しなければなりません。私たち自身と社会の老後に対する態度を変えることが重要な第一歩なのです。」

 

※本調査はインターネット調査で実施されました。ブラジル、コロンビア、中国、チリ、チェコ、インド、マレーシア、メキシコ、ペルー、ルーマニア、ロシア、サウジアラビア、セルビア、南アフリカ、トルコについては、都市部在住の比較的教養レベルが高く収入の高い対象者に偏っているため、他の国に比べて国の代表性が低い点についてご留意の上ご覧ください。

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