「世界が懸念していることは?」その答えは未だに圧倒的にコロナウイルス

新型コロナウイルスは9か月連続で世界的な関心事トップの座を維持しています。2020年のグローバル調査の結果をまとめます。

イプソスの「世界が懸念していること (What Worries the World) 調査」は、世界27カ国で現在最も重要な社会的・政治的問題に関する世論を追跡し、最新スコアを過去10年分のデータとともに分析しています。

過去数カ月間に見られたコロナウイルスに対する世界的な関心の高まりは衰えていません。世界中のほぼ半数の回答者 (47%、先月とほぼ同レベル) が、新型コロナウイルスは自国が直面している最重要問題の一つであると回答しています。この項目が2020年4月に初めて調査に含まれて以来、9カ月にわたってトップとなっています。

コロナウイルスへの関心が最も高いのはマレーシア (69%) で、次いでイギリス (65%) となっています。これは前月から変化がありません。マレーシアの数字は減少していますが、イギリスでは徐々に増加しています(下表参照)。前月と比較して最も大きく増加したのはカナダ (+7) 、日本 (+11) 、韓国 (+10) で、これらの国々は各々3位、4位、5位となっています。

以下のグラフは、2020年12月の上位10カ国の関心度を、過去2か月の結果と比較したものです。

失業は、調査対象国全体で2番目に大きな懸念事項です。37%の調査対象者が、現在自国が直面している最も重要な問題の一つとして失業を選んでいます。イタリアと南アフリカは現在、失業と雇用について最も懸念している国で(いずれも59%)、次いでスペイン(58%)が迫っています。前月との比較でこの懸念が最も高まったのはフランス(7ポイント増の32%)です。

貧困・社会的不平等は、3番目に大きな懸念事項です。29%の調査対象者がこれを選択しています。ロシア(51%)が引き続き、これを最も懸念している国で、チリ(45%)、ハンガリー(42%)が続いています。この順位は前月から変化がありません。この懸念事項についてもフランスで最も懸念が高まっており(+13ポイント)、3分の1の調査対象者が、自国が直面している最も重要な問題として貧困と社会的不平等を挙げていることになります。

金融/政治的腐敗は、27%で4番目に大きな懸念事項で、南アフリカ(59%)で最も大きな懸念が示されています。ペルーでは8ポイント増で53%となり、2番目にこの項目を懸念している国となりました。5位まではマレーシア (48%) 、ロシア (47%) 、ハンガリー (46%) の順となっています。

犯罪と暴力は、24%で調査対象国全体で第5位の懸念事項です。最も懸念している国は南アフリカ(58%)、メキシコ(54%)、スウェーデン(50%)です。実際、メキシコとスウェーデンでは、犯罪と暴力が最も大きな問題となっています。

自国の方向性について、国民はどう感じているのだろうか?

調査対象の27カ国全体では62% 、23カ国で過半数が、自国の方向性は間違っていると回答しています。これは昨年の同じ時期(2019年12月)と同じですが、国レベルでは変化がありました。

調査対象者の大多数が「自国は間違った方向に進んでいる」と回答している国は、ポーランド (82%) 、南アフリカ (80%) 、フランス (80%) 、ベルギー (79%) です。ポーランドは2カ月連続で最も悲観的な国となりました。

昨年ポーランドで「自国は間違った方向に進んでいる」と回答したのは65%で、中位のグループでした。そのときのトップはイタリアで、85%が自国の方向性について批判的でした。フランス(82%)と南アフリカ(81%)は、2番目と3番目に批判的で、現在とほぼ同レベルにありました。

前月との比較では、チリでは「正しい方向に進んでいる」との回答が11月から11ポイントも減少しました。一方、トルコとオランダでは、11ポイント増加し、楽観的な見方を示しています。

詳細については、12月の「世界が懸念していること(What Worries the World)調査」グローバルサマリーレポートをご覧ください。

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